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6. 資源の運用管理
6. 資源の運用管理
6.1 資源の提供
 組織は、次の事項に必要な資源を明確にし、提供すること。
a)品質マネジメントシステムを実施し、維持する。また、その有効性を継続的に改善する。
b)顧客満足を、顧客要求事項を満たすことによって向上する。
6.2 人的資源
6.2.1 一般
 製品品質に影響がある仕事に従事する要員は、関連する教育、訓練、技能及び経験を判断の根拠として力量があること。
6.2.2 力量、認識及び教育・訓練
 組織は、次の事項を実施すること。
a)製品品質に影響がある仕事に従事する要員に必要な力量を明確にする。
b)必要な力量がもてるように教育・訓練し、又は他の処置をとる。
c)教育・訓練又は他の処置の有効性を評価する。
d)組織の要員が、自らの活動のもつ意味と重要性を認識し、品質目標の達成に向けて自らどのように貢献できるかを認識することを確実にする。
e)教育、訓練、技能及び経験について該当する記録を維持する(4.2.4参照)。
6.3 インフラストラクチャー
 組織は、製品要求事項への適合を達成するうえで必要とされるインフラストラクチャーを明確にし、提供し、かつ、維持すること。インフラストラクチャーには次のようなものがある。
a)建物、作業場所及び関連するユーティリティー(電気、ガス、水など)
b)設備(ハードウェアとソフトウェアとを含む。)
c)支援業務(輸送、通信など)
参考 インフラストラクチャーとは、“<組織>組織運営のために必要な一連の施設、設備及びサービスに関するシステム”を指す。(JIS Q 9000の3.3.3参照)
6.4 作業環境
 組織は、製品要求事項への適合を達成するために必要な作業環境を明確にし、運営管理すること。
アンケート結果
◇(人的)技術評価基準の規定の有無と、その運用
運用している42.4% 制度が無い57.6% 回答数375事業所 (回答率73.2%)
 労務管理的制度であり、大企業でもなかなか難しい分野ではあるが、結果としては過半数以上の企業で制度が存在しないことが判明した。明快な基準は技能者のやる気を促進させる可能性が高いため、導入が望まれる。
◇社内/公的資格基準の規定の有無と、その運用
運用している55.4% 制度が無い44.6% 回答数386事業所 (回答率75.4%)
 過半数以上の企業で制度があり運用されていることが判明した。これは、溶接等の各種技能業務において法律的に有資格者業務が多い、造船工業の特性から好ましい結果がでたものと推察される。








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