2.35.2 明確化の根拠
明確化の根拠: 脚注(9)
a) 報告率指定を伴っている通報16によるVDLへの軽い影響(soft impact)
・ 局は、自分自身の計画作成から離される。
・ 指定された局以外の局は、この通報16を無視することができる。
・ これらのスロットは、この基地局によっては割り当てられない。
b) スロット増分指定を伴っている通報16によるVDLへの強い影響(hard impact)
・ 指定された局(自局)が、正規のSOTDMA計画から外される。
・ 指定された局以外の局は、この通報16を無視することができる。
・ 基地局は、この割り当てによる影響について把握しておくべきである。
編纂上の理由; M.1371-1の中で参照先に矛盾がある。
明確化の根拠: 脚注(10)
移動局から発信される長い送信、特に宛先指定通報の6、8、12または14について、AIS VDLへ無作為にアクセスするという使用方法を制限する。これはRATDMAアクセス体系により行われる。
2.35.3 修正の日付: 2001年10月
2.35.4 所見
この明確化は、移動局が影響を受けるという限りにおいて、船舶に搭載される等級A移動体用AIS局についての設計と試験とに、既に、取り込まれている。この明確化に対して今後変更を行う場合は、何れも、将来に遺る問題を作り出さないように配慮すべきである。
2.36 A2;§3.3.8.2.1 通報1、2、3:位置報告
2.36.1 提案する明確化の文言
位置報告は、移動局により、定期的に出力されるべきである。
表15A
パラメーター |
ビット数 |
解説 |
通報識別符号 |
6 |
この通報1、2または3用の識別記号 |
反復表示記号 |
2 |
中継局によって使用され、通報が既に反復されている回数を示す。第4.6.1項参照、0から3まで、ディフォルト=0、3=これ以上反復しない。 |
ユーザー識別符号 |
30 |
MMSI番号 |
航行状態 |
4 |
0=機関で航行中、1=錨泊中、2=指揮下にない、3=操船能力が限定されている、4=喫水により制約されている、5=係留中、6=座礁、7=漁業中、8=帆走中、9=HSCについての航行状態が将来修正される場合のために予約済、10=WIGについての航行状態が将来修正される場合のために予約済、11-14=将来の使用のために予約済、15=定義されていない=ディフォルト |
旋回率
ROTAIS |
8 |
0...+126=708度/分までまたはそれ以上において右旋回中
0...-126=708度/分までまたはそれ以上において左旋回中
0と708度/分との間の値は、
ROTAIS=4.733SORT(ROTSENSOR)度/分
により符号化されている。
但し、ROTSENSORは外部の旋回率指示器から入力される旋回率である。
+127=5度/30秒を越える率で右旋回中(TIは入手できない)
-127=5度/30を越える率で左旋回中(TIは入手できない)
-128(80hex)は、旋回情報が入手できないことを示す(ディフォルト)
ROTデータは、COG情報から導き出されるべきではない。 |
SOG |
10 |
対地速度、1/10ノット刻み、(0-102.2ノット)
1023=データ入手不能、1022=102.2ノット以上 |
位置の精度 |
1 |
1=高精度(<10m;例えば、DGNSS受信機などのディファレンシャルモード)、0=低精度(>10m;例えばGNSS受信機またはその他の電子測位装置などの自律的モード)、
ディフォルト=0 |
経度 |
28 |
1/10000分単位における経度(±180度、東経=正値(2の補集合による)、西経=負値(2の補集合による)、181度(6791AC0hex)=データ入手不能=ディフォルト) |
緯度 |
27 |
1/10000分単位における緯度(±90度、北緯=正値(2の補集合による)、南緯=負値(2の補集合による)、91度(3412140hex)=データ入手不能=ディフォルト) |
COG |
12 |
対地針路、1/10度単位、(0-3599)、
3600(E10hex)=データ入手不能=ディフォルト、
3601-4095は使用されるべきでない |
真の船首方向 |
9 |
度、(0-359)(511データが入手できないことを示す=ディフォルト) |
時間刻印 |
6 |
EPFSにより報告が作成された時のUTC秒、(0-59)、または、
60=時間刻印が使用できない場合、これはディフォルト値にもされるべきである、または、
61=測位システムが手動入力モードにある場合、または、
62=電子測位システムが推測(推測航法)モードで動作している場合、または、
63=測位システムが動作不能状態にある場合 |
地域的な用途のために予約済 |
4 |
地域の担当機関によって定義が行われるように予約されている。地域的な用途に全然使用されていない場合は、ゼロに設定されるべきである。地域的な用途である場合は、ゼロに設定されるべきでない。 |
予備 |
1 |
使用されていない。ゼロに設定されるべきである。 |
RAIMフラグ |
1 |
電子測位装置のRAIM(受信機の自律的なインテグリティ監視)フラグ、0=RAIMは使用されていない=ディフォルト、1=RAIM使用中。 |
通信状態 |
19 |
下記を見ること。 |
合計ビット数 |
168 |
  |
表15b
通報識別符号 |
通信状態 |
1 |
第3.3.7.2.2項に述べてあるSOTDMA通信状態 |
2 |
第3.3.7.2.2項に述べてあるSOTDMA通信状態 |
3 |
第3.3.7.3.2項に述べてあるITDMA通信状態 |
2.36.2 明確化の根拠
1)ROTINDICATEDをROTSENSORで置き換え、この情報が外部センサーからAISへ入力されたものであることを明確に示すようにした。
MSBを、北/南フラグまたは東/西フラグと間違って解釈するという、誤解の可能性があった。
2)IECのAIS等級A試験基準にあるように、船首方向から旋回情報を導き出すためのフォールバック(fallback)措置が反映されている。
3)COGをROTINDICATORとして使用することの禁止。
2.36.3 修正の日付: 2001年10月
2.36.4 所見
この明確化は、移動局が影響を受けるという限りにおいて、船舶に搭載される等級A移動体用AIS局についての設計と試験とに、既に、取り込まれている。この明確化に対して今後変更を行う場合は、何れも、将来に遺る問題を作り出さないように配慮すべきである。
2.37 A2;§3.3.8.2.2 通報4: 基地局の報告
通報11: UTC及び日付についての応答
2.37.1 提案する明確化の文言
UTC時間と日付、及び同時に位置、を報告するために使用されるべきである。基地局は、その定期送信においては、通報4を使用すべきである。移動局は、通報10による照会に応答する場合は、通報11のみを出力すべきである。
通報11は、UTC要求通報(通報10)の結果としてのみ送信される。UTC及び日付の応答は、UTC要求通報が受信されたチャンネル上で送信されるべきである。
表16
パラメーター |
ビット数 |
解説 |
通報識別符号 |
6 |
この通報4、11用の識別符号
4=基地局からのUTCと位置との報告
11=移動局からのUTCと位置とについての応答 |
反復表示記号 |
2 |
中継局によって使用され、通報が既に反復されている回数を示す。第4.6.1項参照、0-3、ディフォルト=0、3=これ以上反復しない。 |
ユーザー識別符号 |
30 |
MMSI番号 |
UTC年 |
14 |
1−9999、0=UTC年はデータ入手不能=ディフォルト |
UTC月 |
4 |
1-12、0=UTC月はデータ入手不能=ディフォルト、13-15=使用されていない。 |
UTC日 |
5 |
1-31、0=UTC日はデータ入手不能=ディフォルト |
UTC時 |
5 |
0-23、24=UTC時はデータ入手不能=ディフォルト
25-31=使用されていない |
UTC分 |
6 |
0-59、60=UTC分はデータ入手不能=ディフォルト、
61-63=使用されていない |
UTC秒 |
6 |
0-59、60=UTC秒はデータ入手不能=ディフォルト、
61-63=使用されていない |
位置の精度 |
1 |
1=高精度(<10m;例えば、DGNSS受信機などのディファレンシャルモード)、
0=低精度(>10m;例えば、GNSS受信機またはその他の電子測位装置などの自律的モード)、ディフォルト=0 |
経度 |
28 |
1/10000分単位における経度(±180度、東経=正値(2の補集合による)、西経=負値(2の補集合による)、
181度(6791AC0hex)=データ入手不能=ディフォルト) |
緯度 |
27 |
1/10000分単位における緯度(±90度、北緯=正値(2の補集合による)、南緯=負値(2の補集合による)、
91度(3412140hex)=データ入手不能=ディフォルト) |
電子測位装置の種別 |
4 |
ディファレンシャル補正の使用については、上記の「位置の精度」フィールドにおいて定義される。
0=定義されていない(ディフォルト)
1=GPS
2=GLONASS
3=合成GPS/GLONASS
4=Loran-C
5=チャイカ
6=統合航行システム
7=測量済
8-15=使用されていない |
予備 |
10 |
使用されていない。ゼロに設定されるべきである。 |
RAIMフラグ |
1 |
電子測位装置のRAIM(受信機の自律的なインテグリティ監視)フラグ、0=RAIMは使用されていない=ディフォルト、1=RAIM使用中 |
通信状態 |
19 |
第3.3.7.2.2項で述べてあるSOTDMAの通信状態 |
合計ビット数 |
168 |
  |
2.37.2 明確化の根拠
MSBを、北/南フラグまたは東/西フラグと間違って解釈するという、誤解の可能性があった。
2.37.3 修正の日付: 2001年10月
2.37.4 所見
なし
2.38 A2;§3.3.8.2.3 通報5: 船舶の静的なデータ及び航海関連データ
2.38.1 提案する明確化の文言
この通報は、船舶に搭載されている等級A移動装置のみによって、静的なデータまたは航海関連データを報告する時に、使用されるべきである。
表17
パラメーター |
ビット数 |
解説 |
通報識別符号 |
6 |
この通報5の識別符号 |
反復表示記号 |
2 |
中継局において使用され、通報が既に反復されている回数を示す。第4.6.1項参照、0-3、ディフォルト=0、3=これ以上反復しない。 |
ユーザー識別符号 |
30 |
MMSI番号 |
AISのバージョン表示記号 |
2 |
0=AISのバージョン0(勧告ITU-R M.1371-1)に従っている局、
1-3=将来のAISバージョン1、2、3に従っている局 |
IMO番号 |
30 |
1-999999999、0=データ入手不能=ディフォルト |
呼出し符号 |
42 |
7×6ビットアスキー文字、
「@@@@@@@」=データ入手不能=ディフォルト |
名称 |
120 |
最大20文字ビットアスキー
「@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@」=データ入手不能=ディフォルト |
船舶の種別及び積荷の種類 |
8 |
0=データ入手不能または船舶ではない=ディフォルト
1-99=第3.3.8.2.3.2項で定義されている通り。
100-199=地域的な用法のために予約済。
200-255=将来の使用のために予約済。 |
全体的な船舶の寸法/位置の基準 |
30 |
報告される位置の基準点、
また、メートル単位における船舶の寸法も示す(図3.8.2.3.3及び第3.3.8.2.3.3項参照) |
電子測位装置の種別 |
4 |
0=定義されていない(ディフォルト)
1=GPS
2=GLONASS
3=合成GPS/GLONASS
4=Loran-C
5=チャイカ
6=統合航行システム
7=測量済
8-15=使用されていない |
ETA |
20 |
到着予定時刻;MMDDHHMM UTC
ビット19-16;月;1-12、0=データ入手不能=ディフォルト
ビット15-11;日;1-31、0=データ入手不能=ディフォルト
ビット10-6;時;0-23、24=データ入手不能=ディフォルト
ビット5-0;分;0-59、60=データ入手不能=ディフォルト |
現在の静的な最大喫水 |
8 |
1/10mで表示、255=25.5m以上の喫水、0=データ入手不能=ディフォルト
IMO決議A.851による
|
行先 |
120 |
6ビットアスキーを使用する最大20文字「@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@」=データ入手不能 |
DTE |
1 |
データ端末準備状況(1=利用可能、1=利用不能=ディフォルト) |
予備 |
1 |
使用されていない。ゼロに設定されるべきである。 |
合計ビット数 |
424 |
2スロットを占有する。 |
この通報は、パラメーター値のどれかが変更されたら、直ちに、送信されるべきである。
2.38.2 明確化の根拠
この明確化は、このフィールド(全体的な寸法)にどの寸法を用いるか、ということのあいまいさを排除する。
2.38.3 修正の日付: 2001年10月
2.38.4 所見
なし
2.39 A2;§3.3.8.2.3.3 報告される位置の基準点及び船体の寸法
2.39.1 提案する明確化の文言
§3.3.8.2.3.3 報告される位置の基準点及び全体的な船体の寸法
図18
  |
ビット数 |
ビットフィールド |
距離(m) |
A |
9 |
ビット0-ビット8 |
0-511 |
B |
9 |
ビット9-ビット17 |
0-511 |
C |
6 |
ビット18-ビット23 |
0-63
63=63以上 |
D |
6 |
ビット24-ビット29 |
0-63
63=63以上 |
寸法Aは、送信される進行方向情報(船首)の方角にあるべきである。
報告される位置の基準点は入手できないが、船体の寸法は入手できる場合: A=C=0、B≠0、D≠0
報告される位置の基準点も船体の寸法も入手できない場合:A=B=C=D=0
通報テーブルにおいて使用する場合:
A=最大有効フィールド
D=最小有効フィールド
2.39.2 明確化の理由/根拠
この明確化は、このフィールドにどの寸法を用いるか、という点のあいまいさを排除する。
2.39.3 修正の日付: 2001年10月
2.39.3 所見
この明確化は、移動局が影響を受けるという限りにおいて、船舶に搭載される等級A移動体用AIS局についての設計と試験とに、既に、取り込まれている。この明確化に対して今後変更を行う場合は、何れも、将来に遺る問題を作り出さないように配慮すべきである。
2.40 A2;§3.3.8.2.7 通報9: SAR航空機の標準位置報告
2.40.1 提案する明確化の文言
この通報は、SAR活動に携わっている航空機の標準位置報告として、通報1、2、3の代わりに使用されるべきである。SAR活動に携わっている航空機以外の局は、この通報を送信すべきでない。この通報のディフォルト報告間隔は、10秒とすべきてある。
表23
パラメーター |
ビット数 |
解説 |
通報識別符号 |
6 |
通報9の識別符号。常に9。 |
反復表示記号 |
2 |
中継局によって使用され、通報が既に反復されている回数を示す。第4.6.1項参照、0-3、ディフォルト=0、3=これ以上反復しない。 |
ユーザー識別符号 |
30 |
MMSI番号 |
高度(GNSS) |
12 |
メートル単位(0-4094メートル)で表わされた高度(GNSSから得られた)、
4095=データ入手不能。4094=4094メートル以上。 |
SOG |
10 |
対地速度、1ノット刻み(0-1022ノット)
1023=データ入手不能。1022=1022ノット以上 |
位置の精度 |
1 |
1=高精度(<10m;例えば、DGNSS受信機などのディファレンシャルモード)、0=低精度(>10m;例えば、GNSS受信機またはその他の電子測位装置などの自律的モード)、ディフォルト=0 |
経度 |
28 |
1/10000分単位における経度(±180度、東経=正値(2の補集合による)、西経=負値(2の補集合による)、181度(6791AC0hex)=データ入手不能=ディフォルト) |
緯度 |
27 |
1/10000分単位における緯度(±90度、北緯=正値(2の補集合による)、南緯=負値(2の補集合による)、91度(3412140hex)=データ入手不能=ディフォルト) |
COG |
12 |
対地針路、1/10度刻み、(0-3599)、3600(E10hex)=データ入手不能=ディフォルト、
3601-4095は使用されるべきでない。 |
時間刻印 |
6 |
EPFSにより報告が作成された時のUTC秒、(0-59、または、
60=時間刻印が使用できない場合、これはディフォルト値にもされるべきである。または、
61=測位システムが手動入力モードにある場合、または、
62=電子測位システムが推測(推測航法)モードで動作している場合、または、
63=測位システムが動作不能状態にある場合 |
地域的な用途のために予約済 |
8 |
地域の担当機関によって定義される場合に備えて予約されている。地域的な用途に全然使用されていない場合は、ゼロに設定されるべきである。地域的な用途においては、ゼロを使用すべきではない。 |
DTE |
1 |
データ端末準備状況(1=利用可能、1=利用不能=ディフォルト) |
予備 |
3 |
使用されていない。ゼロに設定されるべきである。 |
指定モードフラグ |
1 |
0=自立的で連続的なモードにおいて運用している局=デイフォルト
1=指定モードにおいて運用している局 |
RAIMフラグ |
1 |
電子測位装置のRAIM(受信機の自律的なインテグリティ監視)フラグ、0=RAIMは使用されていない=ディフォルト、1=RAIM使用中。 |
通信状態選択フラグ |
1 |
0=SOTDMA通信状態が続く。
1=ITDMA通信状態が続く。 |
通信状態 |
19 |
SOTDMA(第3.3.7.2.2項参照) |
合計ビット数 |
168 |
  |
2.40.2 明確化の根拠/理由
1)MSBを、北/南フラグまたは東/西フラグと間違って解釈するという、誤解の可能性があった。
通信状態選択フラグ(Communication State Selector Flag)が無いと、SARは、SOTDMA通信状態だけが使用できることになる。
回線ヘアクセスするためにSOTDMAを使用するのは、正常な方法ではない。この異常な動きは、有効とするために特別のアルゴリズムを必要とする。これは、また、始動時または報告率の変更時に、(指定モードへ入ったり出たりして)VHFデータ回線上に望ましくないランダムな動きを生じさせる。
正常な方法は、ITDMA comm.stateでRATDMA通報を使用する用法である。
この変更後は、SARは、等級Bトランスポンダーと全く同じ動きをすることになろう。
2)どのSAR局が指定モードへ入ったかを表示する必要があるために、指定モードフラグ(Assignment Mode Flag)を取り入れている。
2.40.3 修正日付: 2001年10月
2.40.4 所見
なし
2.41 A2;§3.3.8.2.11 通報15: 照会通報
2.41.1 提案する明確化の文言
照会通報は、VHFのTDMA回線を経由して、UTC及び日付の情報要求以外の照会を行なうために使用されるべきである。応答通報は、照会通報が受信されたチャンネルにおいて送信されるべきである。
船舶に搭載されている等級A移動局は、他局により、通報識別符号3及び5の通報について照会されることができる。船舶に搭載されている等級B移動局は、他局により、通報識別符号18及び19の通報について照会されることができる。航空機に搭載される移動局は、他局により、通報識別符号9の通報について照会されることができる。航路標識に取り付けられている移動局は、他局により、通報識別符号21の通報について、照会されることができる。基地局は、通報識別符号4、17、20、22の通報について照会されることができる。
照会元 |
等級A |
等級B |
SAR航空機 |
航路標識 |
基地局 |
照会先 |
等級A |
C:3、5 |
N? |
C:3、5 |
C:3、5 |
C:3、5 |
等級B |
C:18、19 |
C:18、19 |
C:18、19 |
C:18、19 |
C:18、19 |
SAR航空機 |
C:9 |
C:9 |
C:9 |
C:9 |
C:9 |
航路標識 |
C:21 |
C:21 |
C:21 |
C:21 |
C:21 |
基地局 |
C:4、17、20、22 |
C:4、17、20、22 |
C:4、17、20、22 |
C:4、17、20、22 |
C:4、17、20、22 |
スロットが応答している局によって自律的に割り当てられるべきである場合は、パラメーター「スロットオフセット」は、ゼロに設定されるべきである。照会を行っている移動局は、常に、パラメーター「スロットオフセット」をゼロに設定しているべきである。照会に対する回答のためのスロット指定は、基地局のみによって使用されるべきである。「スロットオフセット」が与えられる場合は、当該スロットオフセットは、この送信の開始スロットに関連しているべきである。この通報を使用するについては、以下に述べる4項の可能性が存在しているべきである。
1)1局が1通の通報について照会を受ける。: パラメーターの行先識別符号1・通報識別符号1.1・スロットフセット1.1、が定義されるべきである。その他の全てのパラメーターは、除外されるべきである。
2)1局が2通の通報について照会を受ける。: パラメーターの行先識別符号1・通報識別符号1.1・スロットフセット1.1・通報識別符号1.2・スロットフセット1.2、が定義されるべきである。パラメーターの行先識別符号2・通報識別符号2.1・スロットフセット2.1、は除外されるべきである。
3)最初の局と2番目の局とが1通の通報について照会を受ける。:パラメーターの行先識別符号1・通報識別符号1.1・スロットフセット1.1・行先識別符号2・通報識別符号2.1・スロットフセット2.1、が定義されるべきである。パラメーターの通報識別符号1.2・スロットフセット1.2は、ゼロに設定されるべきである。
4)最初の局が2通の通報について、及び、2番目の局が1通の通報について照会を受ける。: 全てのパラメーターが定義されるべきである。
表27
パラメーター |
ビット数 |
解説 |
通報識別符号 |
6 |
通報15の識別符号。常に15に設定。 |
反復表示記号 |
2 |
中継局によって使用され、通報が既に反復されている回数を示す。第4.6.1項参照、0-3、ディフォルト=0、3=これ以上反復しない。 |
通報元識別符号 |
30 |
照会を行なう局のMMSI番号。 |
予備 |
2 |
使用されていない。ゼロに設定されるべきである。 |
行先識別符号1 |
30 |
最初に照会を受ける局のMMSI番号 |
通報識別符号1.1 |
6 |
最初に照会を受ける局へ最初に要求される通報の種別 |
スロットオフセット1.1 |
12 |
最初に照会を受ける局へ最初に要求される通報に対する応答通報のスロットオフセット |
予備 |
2 |
使用されていない。ゼロに設定されるべきである。 |
通報識別符号1.2 |
6 |
最初に照会を受ける局へ2番目に要求される通報の種別 |
スロットオフセット1.2 |
12 |
最初に照会を受ける局へ2番目に要求される通報に対する応答通報のスロットオフセット |
予備 |
2 |
使用されていない。ゼロに設定されるべきである。 |
宛先識別符号2 |
30 |
2番目に照会を受ける局のMMSI番号 |
通報識別符号2.1 |
6 |
2番目に照会を受ける局へ要求される通報の種別 |
スロットオフセット2.1 |
12 |
2番目に照会を受ける局へ要求される通報に対する応答通報のスロットオフセット |
予備 |
2 |
使用されていない。ゼロに設定されるべきである。 |
合計ビット数 |
88-160 |
台計ビット数は、要求された通報の数により異なる |
2.41.2 明確化の根拠
1)どの局が、どの種類の通報についてどの他局へ照会できるとすべきであるか、ということに明確化が必要であった。
2)スロット指定(「強い(hard)」)は、与えられた地域において一個の一貫している指定体系、つまり担当機関によって実施されるもの、を持っている必要があるために、基地局用に予約されるべきである。これは、スロット指定が持っている微妙性に起因している。
基地局の制御が及ばないところで及びこの一貫している指定体系の外で、スロット指定を行っている移動体は、AIS VDLを混乱させ得ると考えられる。従って、移動体は、その等級の如何に関わらず、照会を行っている時はスロット指定を使用すべきではない。
2.41.3 修正の日付: 2001年10月
2.41.4 所見
この明確化は、移動局が影響を受けるという限りにおいて、船舶に搭載される等級A移動体用AIS局についての設計と試験とに、既に、取り込まれている。この明確化に対して今後変更を行う場合は、何れも、将来に遺る問題を作り出さないように配慮すべきである。
2-42 A2;§3.3.8.2.12 通報16: 指定モード命令
2.42.1 提案する明確化の文言
指定通報は、基地局が制御を行なう実体として運用中である時に、当該基地局によって送信されるべきである。他局は、現在使用されている計画とは別の送信計画を指定されることができる。局は、計画を指定された場合は、指定モードに入ることにもなる。
2局が同時に指定されることができる。
局は、指定された計画を受信した時は、最初の送信の後、4分から8分の間においで無作為に選んだタイムアウトで、その指定された計画にタグ(tag)を付けるべきである。
船舶に搭載されている等級A移動体用AIS局が指定を受けた場合は、当該局は、指定された報告率か、結果としてもたらされる報告率(スロット指定が使用されている時)か、自律的に導き出された報告率(第4.3.1項参照)かの何れかのうち、高い方の報告率へ復帰すべきである。船舶に搭載されている等級A移動体用AIS局は、自律的に導き出されたより高い報告率へ復帰している場合でも、指定モードにあると(該当する通報を用いて)表示すべきである。
記事−基地局は、移動局の送信を監視し、当該移動局がタイムアウトになる時を判断すべきである。
基地局が送信スロットの指定を使用して通報16を送信する場合は、送信は、前に当該基地局がFATDMA(通報20)により予約していたスロットへ向けて行うように考慮すべきである。
引き続き指定が必要である場合は、新しい指定は、前の指定の最後のフレームが始まる前に、送信されるべきである。
表28
パラメーター |
ビット数 |
解説 |
通報識別符号 |
6 |
通報16の識別符号。常に16。 |
反復表示記号 |
2 |
中継局によって使用され、通報が既に反復されている回数を示す。第4.6.1項参照、0-3、ディフォルト=0、3=これ以上反復しない。 |
通報元識別符号 |
30 |
指定を行なう局のMMSI番号。 |
予備 |
2 |
ゼロに設定されるべきである。 |
行先識別符号A |
30 |
指定を受ける局AのMMSI番号。 |
オフセットA |
12 |
現在のスロットから最初に指定されているスロットまでのオフセット(1) |
増分A |
10 |
次に指定されているスロットまでの増分(1) |
行先識別符号B |
30 |
指定を受ける局BのMMSI番号。A局のみへの指定しかない場合は、除外されるべきである。 |
オフセットB |
12 |
現在のスロットから最初に指定されているスロットまでのオフセット。A局のみへの指定しかない場合は、除外されるべきである。(1) |
増分B |
10 |
次に指定されているスロットまでの増分(1)。 A局のみへの指定しかない場合は除外されるべきである。 |
予備 |
最大4 |
使用されていない。ゼロに設定されるべきである。予備ビットの数は、0か4とすベきであり、バイトの境界を観察するために調整されるべきである。 |
合計 |
96または144 |
96または144ビットとすべきである。 |
(1)局に報告率を指定するためには、パラメーター「増分」はゼロに設定されるべきである。パラメーター「オフセット」は、10分という時間間隔内における報告の数、と解釈されるべきである。
10分間当たりの報告数が指定された場合は、20と600との間の
20の倍数のみが使用されるべきである、移動局が20の倍数ではないが600未満である値を受けた場合は、当該局は、その数の次に高い20の倍数値を使用すべきである。移動局が600を超える値を受けた場合は、600を使用すべきである。
スロット増分が指定された時は、以下の増分パラメーター設定値の中の一つが使用されるべきである。
0=上記を見ること。
1=1125スロット
2=375スロット
3=225スロット
4=125スロット
5=75スロット
6=45スロット
7=定義されていない
局が値7を受けた場合は、当該局はこの指定を無視すべきである。