(4)人の密輸議定書
(Protocol against the Smuggling of Migrants by Land, Sea and Air, supplement the United Nations Convention against Transnational Organized Crime)
本議定書は収益を目的とした職業的な密航請負組織等の取締を目的としている。犯罪組織が希望者から金を受け取って密航を請け負うことを「人の密輸」というが
(10)、これは不法移民を増大させ行先国の治安を悪化すると共に、それ自体が国際犯罪ビジネスであり、犯罪組織の収入源となっている。そこで、第6条では、人を密入国させる行為、人を密入国させるために旅券・乗員手帳を偽造・変造・不正作出する行為、人を密入国させるために偽造・変造又は不法に発行若しくは取得された旅券・乗員手帳を斡旋・提供・所持する行為、人を密入国させるために正当な所持者以外の者によって行使される旅券・乗員手帳を斡旋・提供・所持する行為、不法残留させる行為を犯罪化するよう規定している。