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7.市民利用の向上をめざすガイドマップの作成
(1)ガイドマップ作成の考え方
 本調査では、海辺の市民利用向上をめざすという視点から、「なぎさトレイル」のガイドマップを作成した。ガイドマップの作成にあたっては、以下に示す3つの考え方を基本とした。
 
 考え方1 なぎさ海道の取り組みを広く市民に広報する内容とする
 
 「なぎさトレイル」のガイドマップは、平成9年4月にとりまとめた「なぎさ海道」推進マスタープラン、平成12年度より進めている「なぎさ海道の資源登録」の取り組みをベースに、なぎさ海道に係わる一連の取り組みを大阪湾ベイエリアに係わりのある市民などに広く広報することを目的として作成するものである。このため、このガイドマップには、なぎさ海道の理念、なぎさ海道の資源登録の概要などについて、わかりやすく、多くの人々に知らせることに留意する。
 
 考え方2 多くの人々が歩いて楽しい「なぎさトレイル」を先導的に示す
 
 大阪湾ベイエリアのモデルルート20地区の中から、なぎさの魅力ある資源が集積し、歩いて楽しい条件を有する2地区を選定して、なぎさトレイルの先導的な事例としてガイドマップを作成する。本調査では、舞子〜垂水〜須磨のルートと泉佐野〜りんくう公園〜マーブルビーチのルートを先導地区に選定し、関係機関(自治体、公園管理事務所等)の協力を得て、ガイドマップを作成することとしたが、今後、他の地区においても検討を進めるものとする。
 
 考え方3 誰もが海辺に近づき利用できるトレイルとする
 
 大阪湾のベイエリアの海辺は、子供から青少年、壮年、高齢者、移動に制約のある人々などすべての市民の利用を想定している。このため、バリアフリー及びユニバーサルデザインの視点を踏まえて、誰もが海辺に近づき、気軽に利用できることを基本に、ガイドマップを作成することとする。
(2)ガイドマップの活用
(利用者の想定)
 本調査において作成したガイドマップは、以下の人々の利用を想定している。
 「地域的」には、舞子〜垂水〜塩屋〜須磨ルート(神戸市)と泉佐野〜りんくう公園〜マーブルビーチ〜田尻〜サザンビーチルート(泉佐野市、田尻町、泉南市)を訪れ、このなぎさトレイルを利用する人々はすべて対象となる。
 また、「階層的」には、すべての市民を対象とすることが基本となるが、中高年の方々の健康ウォーキング、家族づれによる海辺でのレクリェーション、若者やカップルなどの海辺での楽しいそぞろ歩き、身体の不自由な人や移動に制約のある方々の海辺での散策など多様な利用が考えられる。
 なお、本調査において作成したガイドマップは、多くの市民に、海辺の道を5km〜10km程度、楽しく歩いていただくことを主たる目的に作成したため、健康ウォーキングでの活用をメインに想定している。
(活用の方法)
 ガイドマップの活用については、できる限り多くの人々に利用していただくことを旨として、次のような活用を想定している。
 なぎさトレイルの利用者に対しては、関係自治体や鉄道会社などの協力を得て、利用者が気軽に手に入れられるような配布方法を検討する。なぎさトレイルの趣旨を広く広報する意味から、「なぎさ海道」推進会議(国土交通省、関係府県、関係市町、経済団体、主要な民間企業で構成)の関係窓口やなぎさ地域連携ワーキングに参画している関係市町にも配布して、その活用を依頼することとする。








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