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4.4 放射過程
4.4.1赤外放射
・平行平板を仮定する。
  (したがって雲水量や気温などは、直上の気柱によってのみ決まる)
・吸収物質は、雲水量、水蒸気、炭酸ガスのみ
・計算領域より上での比湿は、計算領域の上端での値から100hPaでの値2.5×
  10-6kgkg-1まで高さと共に指数関数的に減少すると仮定する。
・また、領域のトップより上の層での雲水量はなしとする。
・雲はランダムオーバーラップする。
・モデルのトップ〜平均温度220Kの場所を1層とする。


上図のような仮定により、正味の上向きフラックスは、

=(surfaceからtopまでの正味放射)+(topから220Kまでを一つの層とした時の正味放射)+(topからの放射)よって数式で表すと、

: 放射束密度(radian flux density)
: Black body radiation(σT4)
: ステファン・ボルツマン定数(5.6698E-8W/m2/K4)
: 透過関数(transmittance)
: 光学的厚さ (optical thickness)

透過率は物質ごと(水蒸気、炭酸ガス、雲水)に決定し、その積により全体の透
過率が求められる。


i) 水蒸気の透過率

 : 気圧効果を加味した有効水蒸気量

  大気上端からの放射の場合


  地表面から大気上端間の場合



ii) 炭酸ガスの透過率



iii) 雲水の透過率

 : Liquid water path
 また、モデル中に含まれる部分凝結した雲については、最大雲量
でランダムオーバーラップするとした。したがって雲による透過率は下
の式であらわされる。

よって









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