第4章 気象モデルANEMOSの概要
局地性や時間変動性が強いとされる海上における霧の発生から消滅までを精度よく再現するためには、小規模のスケールの局地循環を再現でき、水蒸気の凝結、蒸発過程を組み込まれた数値予報モデルが必要である。局地気象モデルANEMOSはその条件を満たしており霧の予報に有効であると考えられる。以下に今回使用したモデルの概要を示す。
表4.1 局地気象モデルANEMOSの概要
項目 |
概要 |
基礎方程式 |
水平風の運動方程式
熱力学方程式
水蒸気保存式
乱流エネルギー方程式
静水圧方程式
連続の式 |
物理過程 |
大気ー地表面のエネルギー方程式
地表面温度予報
大気境界層での乱流輸送
放射過程
凝結過程
降水過程 |
数値計算手法 |
空間差分は中央差分
時間差分はADI法
上部境界条件は放射境界条件
側面境界条件は放射境界条件(水平風)、移流境界条件 |
入力条件 |
GPV
標高データ
土地利用データ
海面温度データ
積雪深データ |
計算領域 |
水平100〜1000km程度(格子間隔5〜10km程度)
鉛直5000〜10000m程度(格子間隔20〜400m程度) |