(2) 剪定枝
[1] 回収
「代替案1ステーション方式」は、量的な効果が期待でき、多くの人の参加が期待できることから、市民の環境意識も向上すると考えられる。全国的にみても剪定枝の分別収集を実施している自治体は鎌倉市など限られた自治体であることから、他自治体へのアピールも期待できる。
「代替案2公共施設等での回収」は、量的な効果は限られてしまう。特に、剪定枝は食用廃油に比べて重いため、拠点回収には向かない品目である。
以上より、松山市では「代替案1ステーション方式」をメインシステムとする。ただし、剪定枝を拠点単位で加工して使用するような処理システムが整備されれば、「代替案2公共施設での拠点回収」も検討する必要がある。
[2] 処理
「代替案1堆肥化」は、多くの量をリサイクルすることができ、葉の部分をリサイクルすることができるのは堆肥化のみである。できた堆肥を市民に配布することで、市民に対する啓発効果が期待できる。また、小中学校の菜園などで使用することにより、子供に対する環境教育が期待できる。
「代替案2チップ化」は、多くの量をリサイクルすることができる。できたチップを公園や学校などに敷くことによって、市民に対する啓発効果が期待できる。
「代替案3ボード化」は、技術が確立されれば多くの量がリサイクルできる可能性を有しており、実施している自治体はないことから全国的なアピールにはなるが、技術が確立されるめどは立っていない。
「代替案4燃料化」は、地域の暖房用燃料として使用するため多くの量のリサイクルは期待できない。地域から排出された剪定枝を地域で利用するため、システムに参加する市民への啓発効果は期待できる。
以上より、松山市では葉の部分もリサイクルできる「代替案1堆肥化」をメインシステムとする。比較的処理が容易で啓発効果の高い「代替案2チップ化」についても導入を検討する。