Table 3
人間に関連するハザードの例
乗組員の能力が成功裡にタスクを終えるために必要なもの以下に落ちた場合、ヒューマンエラーが船上で発生する。これは能力の不足によることもあるが、より一般的には、現存する能力が不利な条件によって妨げられために発生する。以下に、最適な実行に対するハザードを構成する、個人に関する要因及び好ましくない状況の例を示す。人間に関連する全てのハザードの包括的調査を実行しなければならない。「設計段階」では、人間に関連した潜在的ハザードとして、タスクの特徴及び船上の労働条件に、主として注目することが一般的である。
個人に関する要因
・ 能力の低下、例えば、視力や聴力の低下
・ 動機づけの不足、例えば、うまく実行した時の報償の不足による
・ 能力不足、例えば、航海術の不足、船に対する不慣れ、船上で使用される言語の流暢さの不足
・ 疲労、例えば、睡眠や休養の不足、不規則な食事による
・ ストレス
組織やリーダーシップに関する要因
・ 不適当な船舶管理、例えば、仕事の不適当な監督、仕事の調整の不足、リーダーシップの不足
・ 船舶所有者による不適当な管理、例えば、不適当なルーチンや手続き、保守用資源の不足、安全運航用資源の不足、船舶の構造の不適当なフォローアップ
・ 不適当な人員配置、例えば、過小な数の乗組員、訓練されていない乗組員
・ 不適当なルーチン、例えば、操船、機関室オペレーション、荷役、保守、緊急準備
タスクの特徴
・ タスクの複雑さ及びタスクの負荷、つまり、快適に行なうには高過ぎる、又は、低すぎて退屈する
・ タスクに対する不慣れ
・ タスクの目標の不明確さ
・ 別のタスクが注意を奪い合う
船上の労働条件
・ 肉体的ストレス、例えば、騒音、振動、動揺、気候、温度、有毒物質、極端な環境負荷、夜間当直による
・ 人間工学的条件、例えば、不適当なツール、不適当な照明、不適当又は曖昧な情報、下手に構築された人間・機会インターフェイス
・ 社会の傾向、例えば、不適当なコミュニケーション、協力不足
・ 環境条件、例えば、限られた視界、高い交通密度、制限された航路