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自由な意見交換

[テーマ] だれでも使えるトイレをどうつくるか

 

テーマをめぐって

 

・障害者用トイレ(車いす用トイレ)、2mトイレで手摺りがついたものの原型を作ったのが約30年前、それを作ったグループにいた。30年たって、役にも立ったが、相当害悪を流しているところもあるのではないかと思う。初心に戻って見直しをしたほうがよいのではないかと思っている。30年前には、街に出てくる障害者は、脊髄損傷で若い人で上半身は筋骨隆々の人たちだった。利用対象として、そのような若い人たちしか考えられなかった。

したがって、使う人の範囲を拡大した建物を作らなくてはいけないと考えていた。活発な手動車いすの人たちまでは相手にできるけど、そこから先について疑問に思っていた。脳性麻痺の電動車いすの人は、便器に乗り移ることさえできない。電動車いすの人たちも街に出るようになってきた。それでまずいところも出てきたことがわかってきた。

一方で、車いすトイレの利用率が悪いので、多目的に使う提案が出てきて、日本独特の多目的トイレの発達の仕方をしている。それには利用者同士のバッティングが出てくる。できるだけ誰でも使えるトイレを作りたいわけであるが、その方向で少しずつ広がってきた。一方で、誰でも使いやすいものはないという考え方もある。ユニバーサルデザインもいろんな条件を全部満たすことを考えると、ユニバーサルデザインの7原則があるが、そんなものができるのかという気もする。

 

・海外・国内のどこかに行くと、トイレを探すのが一番問題になって、“トイレはどこにあるだろう”が旅行の業務の半分以上を占める。

1] 2m角のトイレ(車いすトイレ)の利用実態調査をすべき。

2] 海外では車いすトイレという表示はなくなっている。ユニバーサルトイレは今あるものと違う姿が想像できる。自由な考え方をすべきではないか。

 

・視覚障害者がトイレを使う場合、精神的な制約がある(場所を探すとか…)。誰でも使えるトイレ、気軽に使えるトイレがどのようになっていくのか、いろいろな立場の人たちの意見を聞きながら、自分自身考えるいい機会にしていきたい。

 

・平成6年度施設整備ガイドラインの見直しの委員会をやっている。トイレの要望が多く、トイレの分科会を作ってやっている。作っても使われないトイレでは困る。より多くの人に使われるトイレ、交通需要者が設置しやすいトイレにしていかなければいけない。

 

・補助金をつけて観光地をバリアフリー化していく事業をしている。トイレがどこにあるかという情報を提供していくシステムが求められている。紙の媒体での情報、インターネットで在宅で手に入るシステムづくり。

 

・補正予算で、30か所程度のトイレを含めて、バリアフリー施設を作る。

 

・重度の障害者が街に出るようになった。オストメイトやいろいろな方が利用できなければいけない。車いすから便座に移乗しない方もいる。実態がつかめていない状況で、研究をしていかなければいけない。

 

 

 

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