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この方法は、TEDIやBOLEROの考え方とはニーズの異なるところから始まっていますが、今後どのように発展するか注目しておくべきものと考えます。

 

新しい二つの流れ(フロー)

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2. 損保業界EDI化に向けて検討すべき課題

 

貿易金融取引の仕組みの中で、損害保険は、貿易手続きの一つの機能を果たしていますが、それだけでその機能が終わっているわけではありません。損害保険においては、損害が発生し、損害調査を行い、保険金を支払い、場合によっては、運送関係者への求償を行い、その回収を完了しなければ終わりません。

保険募集代理店、損害調査代理店等が絡み、保険契約申し込みに係わる業務フロー、保険料の請求と精算に係わる業務フロー、さらには保険金支払いに関する業務フロー等を考えなければなりません。しかも、先に説明しましたように、各業務フローとも法律および規制面での問題をクリアーして電子化を進めることが要求されています。

また、保険は荷主が輸送途上で被った損害をカバーする為にかけているわけですが、保険証券そのものが貿易金融取引の中で実際に機能するのは、決済における銀行や通関における税関という場であります。そこでの取り扱いの問題は損保業界から働きかけなければ解決しないでしょう。

 

 

 

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