3.4 アジア諸国の貿易金融EDIシステム
日本においてTEDIプロジェクトが行われているのと同様に、アジア諸国においても、韓国(KTNet)、香港(Tradelink)、台湾(TRADE-VAN)、シンガポール(Trade Net)などで、貿易金融EDIシステムが稼働しています。
これらアジア諸国の貿易金融EDIは、貿易関係業界と政府当局間における手続を電子的に処理することから始まり、徐々に他の貿易業務の電子化に拡げつつあるという状況です。国際標準であるUN/EDIFACTを採用して、EDI化に積極的に取り組んでいます。
4. 電子貿易取引の今後の展望と課題
銀行から見ますと、上記のSWIFTネットおよびBoleroを中心に、国際的な電子貿易取引が進んでゆく、そして、日本のTEDIのような、各国の貿易金融EDIネットワークと接続されていく、という流れではないかと推測されます。
送金ベースの取引に支払保証だけ付く様な、比較的単純な取引はSWIFTネットで、信用状や各種貿易書類の付帯した取引はBoleroへ、というすみわけが起きてくるのではないでしょうか。
但し、どのプロジェクトも、まだ始まったばかりであり、今後、銀行を含めた、貿易関連各業態企業の、継続的な努力が必要なことは言うまでもありません。銀行から見た電子貿易取引の課題としては、次のようなものがあります。