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取引相手の確認手段として、現在では、公開鍵方式の電子認証が最も有力な方式とされています。既に世の中には、公開鍵方式の電子認証サービスを提供する事業者がいくつかあります。但し、同じ電子認証事業者を利用している企業間でしか、取引相手の確認ができません。

 

3.1.2 Identrusの目的

Identrusは、企業を比較的良く知り得る立場にある銀行自身が、電子認証業務を行うことを目的としています。例えば、銀行が取引先企業に対し、電子商取引のパスポートを発行するようなものです。

パスポートは、海外で通用して初めて役に立つものですから、Identrusに参加している各銀行は、Identrusの定めた共通仕様に基づきパスポートを発行すること、また、他のIdentrus参加銀行が発行したパスポートを、相互に認め合うことになっています。

加えて、信用力のあるパスポートである必要がありますから、Identrusに参加する銀行には一定の資格が要求されています。パスポートの発行システムや発行手続きについても、厳格にルール化されています。

 

<参考1:Identrusにおける認証体系>

各参加銀行(L1(レベル1)銀行)が各企業の認証を行います。

Identrusが、各参加銀行の認証を行います。

 

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