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3.6 <レジストリ&リポジトリ・チーム>

 

ebXMLのレジストリ&リポジトリ・チームの目標は、レジストリとレポジトリの機能要件及びレジストリとレポジトリに対するXMLベースのインタフェースを定義することです。それによってソフトウェアの開発サイクルやebXML標準化プロセスを促進し、ビジネス・アプリケーション内部からの実行時アクセスなども可能にすることです。

 

当チームの守備範囲と主要な課題は次の通り。

・統合化モデリング言語(UML: Unified Modelling Language)を使用してビジネス・プロセスをモデル化する企業が増加するにつれて、それらのモデルをebXML準拠のレジストリとレポジトリに保存して何時でも参照可能な状態にすることが重要になった。

・ebXMLのレジストリ&リポジトリ・チームはUMLを使用して、ebXML準拠のレジストリとレポジトリの要件を満たすワークフローを文書化する。

・ebXMLのレジストリ&リポジトリ・チームはebXMLビジネス・プロセス方法論に基づいて、ebXML準拠のレジストリとレポジトリの機能要件を詳細に記述する。

・ebXMLのレジストリ&リポジトリ・チームは、ebXML準拠のレジストリとレポジトリに対するXMLベースのインタフェースを公開する。このインタフェースは、商用の既製リポジトリ内部に保存されたUMLモデル自身から自動生成されるものである。

・ebXMLのレジストリ&リポジトリ・チームは、既存の多くの標準を考慮に入れて、レジストリおよびレポジトリの構造とインタフェースを設計している。

・ebXMLのレジストリ&リポジトリ・チームは極力再利用可能のデザイン方針に基づいて、既存の標準や市販の既製ソフトウェアを有効利用するようにしている。

・ebXMLでは、UN/CEFACT TMWG、X12、OMGが相互に連携して、複数のレジストリとリポジトリ間の相互運用性を保証する必要がある。

・ebXML準拠のレジストリとレポジトリでは、ebXMLのコア・コンポーネントと業界共通のセマンティックが認識される。

・ebXML準拠のレジストリとレポジトリでは、従来のモデルやデータ・ディクショナリ(SGML DTD、EDIディレクトリ、IDEF-1Xデータモデルなど)のすべてのオブジェクトがサポートされる。

・ebXML準拠のレジストリとレポジトリでは、特定の操作を実行した主体(ユーザ・インタフェース、ビジネス・アプリケーション、ミドルウェア・サービスなど)を調べる高度な検索機能がサポートされる。

 

4. EDIロードマップ

 

EDIが目指すところは、XMLやオブジェクト指向と言った技術の実現ではありません。それら新しい技術の実装により、企業間情報交換が、システムの導入および運用のライフサイクルを通じて、誰とでも、何時でも、早く、安く、簡単に、柔軟に、確実にできることに他なりません。そのゴールから見たとき、既存EDIは継続・頻繁・大量の情報交換を必要とするアプリケーションの生産性向上に貢献はしてきましたが、一方、柔軟性に欠け、新たなサプライチェーン導入などのビジネスプロセス改革について行けず、またその導入費用や導入作業の煩雑さから中小企業への裾野を広げることができませんでした。

 

 

 

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