日本財団 図書館


3.1 <要件定義チーム>

 

ebXMLの要件定義は、ビジネスの観点から見た要件とシステムの技術的観点から見た要件の2方向から行われています。当要件定義書の第1版は2000年の5月に公開され、他の技術仕様開発チームのベースとなっています。

 

3.2 <ビジネスプロセス・チーム>

 

業界共通のグローバル標準を通じてebXMLに基づいたビジネス・プロセスの定義方法を統一化することが望まれています。ビジネス・プロセスに関するebXMLの展望は、他の組織が理解可能な仕様に基づいて特定の組織のビジネス・プロセスを表現できるようにして、ビジネス・プロセス基盤の統合を実現することです。

ebXMLの究極的な目的は、業界共通のXMLに基づくビジネス・プロセス汎用モデルを実現することにあります。ビジネス・プロセスの構成要素として、ビジネス・イベントを理解する必要があります。当プロジェクト・チームはビジネス・イベントに焦点を当てて、現在のプロセス要件と問題点を定義し、また複数のアプリケーション間、アプリケーションとユーザ間、複数のユーザ間でXMLを通じて情報を交換するための必要条件を確定します。

EDIのためのビジネス・プロセスのモデリングにおいて、業界には数多くの「垂直的な」標準や規格が存在しています。ebXMLでは「垂直的な」ビジネス・プロセスを共通の「テンプレート」に従って選択するための方法論を定義し、個々のビジネス・プロセス・モデルを比較できるようにします。業界ごとの「垂直的な」標準または相互に関連する標準をebXMLと組み合わせ、共通の方法論に基づいてビジネス・プロセスを正確に定義する必要があります。また共通の方法論に基づいて収集したビジネス・プロセス・モデルを保持するためのリポジトリが用意されます。

モデルの比較分析によって得られた共通のビジネス・プロセス要素は、「コア・コンポーネント」と呼ばれます。業界共通の標準または業界固有の標準は「コア・コンポーネント」として認定され登録されるでしょう。コア・コンポーネントを使用してビジネス・プロセスの一部を共通化できる場合は、「垂直的な」ビジネス・プロセスの数を減らすことができる事も期待されます。またインターネット技術の発展によって、共通のシナリオに基づきビジネス・プロセスを再構成する事も可能になるでしょう。更にUN/CEFACT TMWG(Technology and Methodology Working Group)、OAG(Open Application Group)、OMG(Object Management Group)、eCoプロジェクト、WFMC(Work Flow Management Consortium)などが相互に協力して、XMLに基づくビジネス・プロセス・シナリオの基盤を統一する必要がある。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION