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準銀は9月以降数回にわたり豪ドル買い支えの介入を行った模様である。表3-1にオーストラリアの主要経済指標を示す。

 

表3-1 オーストラリアの主要経済指標

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出典:ジェトロ「国別概況」

 

なお、オーストラリアの財政年度は、7月から翌年6月となっている。

 

1-4 貿易

 

オーストラリアの輸出構造はここ15年の間に大きく変遷した。物品の輸出も堅調だが、それに加えて新たにサービス輸出が伸びている。1998-99年度の物品の輸出は860億ドルであったが、サービス輸出も260億ドルに達した。

1999/2000年度の貿易は、輸出が前年度比13.1%増の972億5,500万豪ドル、輸入も前年度比12.8%増の1,100億830万蒙ドルとなっている。貿易収支赤字は、128億2,800億豪ドルと、過去最大となっている。2000/2001年度にはいってからは、五輪効果で、9月、10月には貿易黒字を記録したが、11月以降、再び赤字に転じている。

1999/2000年度の貿易を相手国別にみると、貿易相手国の上位10カ国のうち、輸出は7カ国、輸入は6カ国をアジア諸国が占めており、アジアは重要な貿易相手となっている。1999/2000年度では、特に自由貿易協定を締結したシンガポールとの貿易が輸出では対前年度比42.2%、輸入では同47.9%と大幅な伸びをみせている。また、中国の伸びも顕薯で、特に輸入は、1998/1999年度は対前年度比15.1%、1999/2000年度は22.7%の伸びで、中国からの輸入が着実に増えていることがわかる。また、1998/1999年度は、アジア経済危機の影響もあり、対日本、韓国、アセアン各国など軒並み前年度比減となったが、1999/2000年度はアジアの景気も回復し、輸出も伸びた。対EUは、輸出が前年度比3.4%増の120億3,800万豪ドル、輸入が同44%増の243億5,300万豪ドルとなっている。その結果、対EU貿易赤字は123億1,500万豪ドルとなり、赤字幅は6.3%拡大した。対NAFTA地域は、輸出が前年度比15%増の110億700万豪ドル、輸入が同10.6%増の252億2,200万豪ドルとなった。

 

 

 

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