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タンクバージ業界1位のカービー(Kirby)は527隻のタンクバージ、124隻の内陸タグボート、7隻の港内タグボートを運航する会社であるが、表3-4に示すBrent、Dow、Ole Man River、Sabine、Scott Chotin、Chotin Transport, TPTの諸社が合併してできた会社である。合併後カービーは内陸バージ運航部門をカービー・インランド・マリン社(KIM)の名の下に独立させ、内陸バージ部門に注力する方針を示している。上記合併諸社のうち旧Sabineの持船以外はKIMが運航している。

1998年初頭にカービーは米国籍プロダクトタンカー部門及び港内サービスオペレーション部門をHvide Marine, Inc.に売却し、同時に5隻のプロダクトタンカーをAugust Trading, Inc.に売却した。

両方の売却で3,860万ドルを得たカービーは、この資金で経営体質を強化し、将来さらにタンクバージ会社を買収する予定のあることを公表した。

1999年に入りカービーは表3-4の時点でアラモ、ステルマン、アーサー・スミス、エリス、コッチを買収し、さらに253隻のタンクバージを運航し、ヒューストンに拠点を置くハリウッド・マリンを3億2,500万ドルで買収した。この内訳は1億ドルがハリウッド社の負債の清算、9,000万ドルがハリウッド社の株式の取得、1億3,500万ドルは現金であった。

カービーは株式非公開のプライベート会社であったハリウッド社をカービーの子会社として運営し、2000年にはカービーの経営に寄与する方向に持っていく予定である。合併の条件の一つとしてハリウッド社のローレンス社長はカービーの会長に就任した。

 

ハリウッド社との合併前のカービーは主として化成品、石油製品、農業化成品等を全米の内陸水路で輸送していた。一方ハリウッド社は主としてメキシコ湾岸水路及びミシシッピー川下流の水路に配船していたので、両社は合併により相互補完的な分野を得ることになり業績ヘの寄与が期待されている。両社の合併によるコストダウンの効果は非常に大きいとカービー社長のペイン氏は述べている。

 

カービーから米国籍プロダクトタンカー部門及び港内サービス・オペレーション部門を買収したHvide Marineの経営は非常に厳しいものとなっている。1999年9月8日に、Hvideは自主的に破産申告を申請しチャプター11会社更生法の保護下に入った。

 

 

 

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