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表3-2の中で米国との関連において説明の必要なM&Aは、カナダ太平洋鉄道の船舶部門であるCP ShipsによるM&Aである。CP Shipsは1995年からの5年間、活発に世界中の中小ライナー会社を買収している。まず1995年3月ベルギーのCAST、1997年7月に米国のライクス、10月に英国のCont Ships、1998年5月にノルウェイのIvaran、7月にメキシコの国営海運会社TMMのコンテナ部門を買収、さらに10月には仏/ニュージーランド共有のANZDL (Australia New Zealand Direct Line)を買収した。TMMを除くCP Shipsのコンテナ船隊は56隻、200,000TEUである。TMMの自社船は12隻であるが、CP Shipsに合併される前TMMは各国の海運会社と多くのジョイント・ベンチャーを実施しているので、CP ShipsがTMMの合併で傘下に入れた船は40隻、150,000TEUでありCP Shipsは今や世界の大海運会社と言えよう。

 

CP Shipsが買収した諸社に対する取り扱い方針は「はじめに」で述べたaccountability方式を地で行くものである。すなわち、コスト低減の事項はCP Ships本社で全体的に指示するが、その他の運営は全て従来の社名のまま各社にまかされている。

M&Aの結果が全て会社経理の好転に繋がらないことは上記P&O Nedlloydの例を見ても明らかであるが、CP Shipsが買収した各社は米国のライクスを含め、経営状態は順調のようである。

 

 

 

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