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表3-2 世界ライナー業界のM&A 1995-98

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ライナー業界の世界3大M&AといえばP&OとNedlloyd、NOLとAPL、マースクとシーランドのM&Aである。NOLとAPL、マースクとシーランドについては次節で詳述するので、ここではP&OとNedlloydのM&Aについて概説する。

 

1996年末、英国のP&Oコンテナ社とオランダのNedlloyd社がコンテナ部門を切り離し、P&O Nedlloydとなり、コンテナ船99隻、221,500TEUの大船隊となった。このM&Aの結果、P&O Nedlloydは、中国のCOSCO (China Ocean Shipping Company)に次ぐ世界第二のライナー会社となり、世界の殆どの地域に配船できるようになった。

M&A以前のP&O及びNedlloydはそれぞれライバルのコンソーシアムに属していた。M&A直後の1997年の決算ではP&O Nedlloydは1億4,000万ドルの利益を出しているが、1998年にはアジア経済危機の影響をまともに受けて業績は低下した。

2000年3月17日号のロイズリスト紙はP&O Nedlloydの1999年売上げは37億ドル、税前の欠損が5,100万ドルとなり、人員整理と高度情報技術の導入によるコストダウンで2001年末までには1億8,000万ドルの利益を確保する予定と報じている。

 

 

 

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