現在、米海軍では21世紀の艦艇の推進システムとして艦艇運用の経済性を狙い統合動力システム(Integrated Power System:IPS)テスト・プログラムを実施中で、まず21世紀の海軍として最も重要視される沿岸海軍(Littoral Navy)駆逐艦として設計中のDD21に採用の予定である。
IPSはLM2500を発電機として用い、その電力で推進をはじめとする艦内全てのシステムを作動させる全電動システムである。米海軍は今後全ての艦を順次IPSとし、全電動艦隊(All Electric Navy)化する計画である。
IPSの狙いは推進、武器システム等全ての艦上システムの操作とメインテナンスの容易化、それに伴う乗員の減少、民間船との部品の互換性の向上、機械容積の減少に伴う武器容積の向上、燃料の相対的節約、全艦艇に共通システムを採用することによる海軍全体の費用節減等である。