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(3) Friede Goldmanによるハルター・マリン・グループの買収

1999年11月3日、Friede Goldman International及びハルター・マリン・グループは両社の合併手続きを正式に終了し、合併後の新会社Friede Goldman Halterが正式にスタートした。

 

(ハルター買収以前のFriede Goldman Internationalによる買収拡張路線)

Friede Goldman International(FGI)は主にオフショア掘削リグの建造、修繕、近代化、改造工事を専門とする造船会社である。1998年売上高は3.83億ドル、1998年末の従業員数は4,200人、受注残高は3.65億ドルであった。

FGIの前身である Friede Goldmanは、セミサブリグの修繕及びアップグレードを手がけていた造船所HAM Marine(ミシシッピ州パスカグーラ、1982年設立)の事実上の所有者である投資会社J. L. Holloway Holdings社が、オフショア部門を専門にした老舗の設計・エンジニアリング会社Friede&Goldman社(ルイジアナ州ニューオリンズ)を買収し、その後その両社の親会社として1997年に設立されたものである。

FGIは、1998年1月にHAM Marineの近くのグリーンウッド・アイランドに新施設を開設し、HAM Marineとともに子会社Friede Goldman Offshoreの傘下で運営している。また、1998年1月にカナダのメリーズタウン造船所(ニューファウンドランド州メリーズタウン)を買収して子会社Friede Goldman Newfoundlandを設立している。

FGIはこれらの他に、オフショア用/マリン用のウィンチ機器を製造するフランスの子会社Brissonneau & Lotz Marineを買収し傘下に入れたのをはじめ、オフショア関連の機器の設計・製造を行う子会社数社を保有している。

 

(ハルター・マリン・グループの買収戦略の失敗)

ハルター・マリン・グループは、1]中小型船舶(オフショア支援船、タグ、バージ、パトロール船艇等の政府向け小型船舶、中小型フェリー等)の建造修繕、2]オフショア掘削リグや生産プラットフォームの建改造・修繕、3]クレーン、操錨ウィンチ、係留装置、甲板装置等の製造の3つの事業分野を有する造船グループである。1999年度(1998年4月-1999年3月)売上高は9.98億ドルで、うち52%が船舶の建造修繕事業、36%が掘削リグ・生産プラットフォーム関連事業となっている。

 

 

 

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