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図5.1-2 製造年代による4サイクル低速機関の燃料消費量の推移と最大燃焼圧力(Pmax)の推移

(社)日本造船研究協会(1998)、舶用ディーゼル機関高性能化に関する研究開発成果活用に関する調査(機関部門)

 

船型の改良も輸送エネルギー効率の改善に貢献している。式1に示すように、HHは機関出力から推進エネルギーへの転換効率であり、船型性能の経済性を示す指標といえる(値が小さいほど経済性の高く燃料消費量の少ない船型)。

タンカーにおいては、図5.1-3に示すように、HHは10万DWT以上の大型タンカーの方が2-10万DWTの小型タンカーよりも小さな値を示しており、タンカーの大型化により経済性の向上が図られていることがわかる。また、建造年による変化は、機関ほど大きくないが、大型タンカーでは15%程度改善がなされている。

一方、タンカー以外の船種においては近年悪化の傾向が見られ、特にコンテナ船で悪化傾向が大きい。これはコンテナ船では1980年代までに8%程度の改善が見られたが、その後搭載TEUの増加のため幅広の船型が使用されていること、また、オイルショック時に取られた減速措置が緩和され再び高速化が進んだことによるものと考えられる。なお、コンテナについては排水容積あるいはDWT当たりの積載可能TEUが建造年代ごとに向上しいる。

 

 

 

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