2) 工事実施・障害対応支援サービス
工事実施・障害対応支援サービスは、主に舶用機器の障害発生時を想定した緊急対応支援のためのサービスとして、舶用メーカによる従来のトラブルシューティング対応やクレーム対応を高度情報化により体系的に提供するものである。
障害発生時や定期検査対応時の業務の実態(「2.4.1現状業務の特徴」節参照)は、船社・船舶管理会社のSIが舶用メーカをはじめとする多様なプレーヤを指揮し、部品交換や工事実施をあたかも一つのプロジェクトのようにマネジメントし、実行することである。本サービスは、いわばプロジェクトマネジメントのための諸機能から構成される。
舶用メーカはSIからの第一報を受ける体制として「ヘルプデスク」や「緊急連絡メール」を用意し、たとえメーカ側の担当者が外出先においても、SIからの緊急連絡を確実に捉えることを保証する。
連絡を受け、上述でいう“プロジェクト”が編成された後は、連絡や情報交換を支援する電子会議室、スケジュール管理、さらに船社側とメーカ側で交換される様々なドキュメントを自動的に保管するといった、一連のプロジェクトマネジメントのための機能が活用されていく。
本サービスにより、SI側およびメーカ側の双方において、連絡や情報交換の記録、自動的な関連ドキュメントの保管、担当者間の情報共有が図られ、また記録を継続して残すことにより、SIの重要なスキルとなる障害発生時の対応手順を伝承していくことが可能となる。