7 セクシュアル・ハラスメント発生時の対応の仕方
不幸にしてセクシュアル・ハラスメントが発生してしまった場合、その解決に向けて、どれだけ慎重に対処したかどうかで、その問題が組織内で解決できるか、あるいは最悪の場合には訴訟に至るかに分かれると言っても過言ではありません。
では、実際にどのような点に注意をして、その解決に当たったらよいのでしょうか。
なお、ここで触れるのは、監督者や一般職員がその問題に出会ったときの基本的な対応です。相談・苦情窓口担当者の場合は、さらに高度な知識が必要とされますので、それらについては他の専門書などを参考にしてください。
1] セクシュアル・ハラスメント解決のステップ
セクシュアル・ハラスメントが発生した場合、その解決のステップを誤ると、被害者だけでなく、加害者あるいは加害者と疑われた人の心情までを損ねることになり、大問題に発展しかねません。個人のプライバシーに十分に配慮をしながら、迅速かつ適切に対応することが求められます。
ここでは、セクシュアル・ハラスメントの解決に向けてどのようなステップを踏んだらよいのかについて、検討してみます。解決のステップは、おおむね次の図を目安として考えます。
図の項目について、それぞれポイントを挙げておきます。図内の記号と以下の記号を照らし合わせながら、内容を確認してください。