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ケース3:ある日、課長のAさんは、部下のBさん(女性)からこんな相談を受けた。

「うちの係、よくみんなで飲みにいくんです。それはいいんですけれど、なんだか女性が男性にお酌をするのが慣習みたいで、係長のCさん(女性)に『これはおかしいんじゃないか』と話したら、『そんなことでいちいち目くじらをたてていたら、男社会の中で女は出世できないわよ。私だってずっとやってきたんだから、さらりとやってのけなさいよ』って、取り合ってくれないんです。課長はどう思いますか?」

 

ケース4:ある日、課長のAさんは、妙なうわさを耳にした。うわさの内容はAさんの上司であるB部長(男性)と、課内のCさん(女性)が不倫関係にあるというのだ。なんとなく二人の様子を観察していると、妙になれなれしいような気もする。しかしCさんはどうかというと、以前のような元気さがなく、職場の中で孤立しているようにも見える。

 

ケース5:ある日、係長のAさんは、部下のBさん(女性)からこんな相談を受けた。

「実は同僚のCさん(女性)のことなんですけれど…。彼女、最近、二人目の子どもを妊娠したんです。するとD課長の嫌がらせが始まって、Cさん、悩んでいるみたいなんです。」

Bさんの話によると、D課長はいつも日本の少子化に歯止めをかけるには、働く女性も安心して子どもを産めるような環境を整えるべきだと、課内の女性たちに言っていたらしい。そこでCさんは、D課長のように理解のある上司の下で働くことができるうちに、二人目の子どもを産もうと考えたのだ。

 

 

 

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