とすれば、同性愛者やエイズ患者に対する正しい理解も当然必要となります。
イ 人権意識を持っている
セクシュアル・ハラスメントは人権の侵害に当たります。よって、インストラクターは人権に対する高い意識を持っていることが求められます。そして、人権を尊重しながら、研修を進めていくことができなくてはなりません。
ウ 価値観の多様性を受け入れることができる
セクシュアル・ハラスメントは「相手の意に反する性的な言動」であることは既に述べました。つまり、セクシュアル・ハラスメントか否かを判断するポイントは、その行為を受けた人がどう感じたかにあります。
人の感じ方はそれぞれです。十人いれば、十通りの感じ方があると言ってもよいでしょう。
これらの感じ方は考え方、つまり価値観に通じるものであり、インストラクター自身が様々な価値観を受け入れられるだけの、器を持っていることが求められます。よって、日ごろから「そういう考えかたは間違っている」などと他者の考えかたを否定したり、また自分とは異なった考えかたに耳を傾けないような人は、インストラクターには不向きといわざるを得ません。