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他者の言動を批判するような発言とは、「どうしてあなたはそのようにしか考えられないのか」といった類のものです。時としてこれらの発言は、相手の人格権を侵害することもあり、これによって参加者が安心して発言することを躊躇させることが考えられます。またこれらは、冷静なディスカッションの進行を妨げ、感情的な言い争いを招く結果ともなります。

また他者の言動を批判するような発言は、セクシュアル・ハラスメントの相談などを受ける際に、セカンドセクハラを招く原因であり、被害者の心理的ダメージをさらに深刻にするものですから、細心の注意を払って、避けなくてはなりません。

注)「セカンドセクハラ」については、「セカンドレイプとセカンドセクハラ」を参照してください

3] プライバシーを守る

研修を進める場で、もしかすると深刻なセクシュアル・ハラスメントのケースが研修生から相談されるということが考えられます。そこで、インストラクターはもちろんのこと、研修生にも必ずプライバシーを守ることを約束してもらう必要があります。具体的には「プライバシーにかかわるような事柄がこの場で話題になった場合、この部屋を一歩たりとも出たら絶対に口にしないという約束をしてください」といった厳しい態度で臨む必要があるでしょう。

また研修の様子をテープで記録にとるということも、プライバシーの保護を考えたらできるだけ避けることが望ましいでしょう。もし、何らかの理由でテープなどの記録に残す必要がある場合には、研修生にも研修が始まる前にその旨を説明し、プライバシーにかかわる事柄のときは、記録を中断することを伝える必要があります。

 

 

 

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