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しかし、特に困るのは、職場不適応がその職員の性格面の偏りなどに原因している場合です。人格障害とまでいわないにしても、どこの職場でもいわゆる変わり者といった人が、何人かはいると思われます。性格がいいとか悪いとかは、一概にはいえませんが、このようなタイプに入る人たちは、様々な問題を起こすことがあり、特に周囲との協調性を保てないということで、職場不適応の原因となることがあります。これも自分で自分の性格に悩むタイプと、自覚がなく周囲が困るというタイプがあるようです。細かい分類などは説明しませんが、これらは、精神疾患でないだけに職場としての対応に困ることがよくあります。職場に入った時から、周囲が困っているという場合もあり得るでしょうし、何かのきっかけで、配置転換とか昇進その他、職場の体制の変化などで表面化してくることもあるかと思います。

自分で性格に悩んでいるタイプでは、いわゆるカウンセリングの対象になることもありますが、自覚できないタイプの場合の対応が、同僚も部下もそうですが、特に上司が悩まされることがよくあります。

ここでは具体的な対応のことについてはふれませんが、その背景が何であるかを見極めることが大切になってきます。ただその判断は、多くは専門の医師や、心理関係の人たちにゆだねることになるでしょう。

 

 

 

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