仕事に集中できていない。すぐに席を立つ。やたらに煙草を吸うなどの状況が観察されることがあります。
また、遅刻が多い、よく早退する。無断欠勤とはいわないまでも仕事をよく休むなど。
いらいらしている。怒りっぽい。上司の指示に従わないなど。
場合によっては、だれがみても精神症状ではないかと思われることもあるでしょう。
周囲から見て、どういう状況が問題かということは、後の二次介入というところで説明しますので、そこを参考にしてください。
直接仕事のことでなくても、上司、同僚、部下などとの人間関係の上でも問題が起こることも少なくはありませんし、これは当然、仕事をする上でも関係してくることですが…。
職場というか、人間社会の中では、いろいろな性格の人、いろいろな物の考え方をする人がいるわけで、その中で、ある程度は妥協したり、相手のことを考えたりして、生活し仕事をしているわけですし、仕事の上では、いわばチームワークを重視してということが多いと思われます。職場のストレスというところでふれたように、人と人との関係の中には「相性」というようなこともあって、うまくいかない時に、どちらか一方が悪いともいい切れないことはあるかと思いますが、職場不適応として取り上げる場合には、やはり客観的にみて、その人に問題が大きいと考えられるということになるでしょう。
その職場不適応の背景にあるものは何かというと、極めて様々なことが考えられます。
もちろん、何らかの精神病の発症によるものも数の上ではともかくとしてあり得るわけです。例えば、精神分裂病であるとか躁うつ病といったものを考えなければならないことがあります。
しかしやはり多いのは、職場の業務に関連してのストレス反応的なものや、うつ状態、自律神経失調状態などでしょうか。
職場と直接関係はないものの、家庭内での悩み、自分の病気に関する悩みなどが、精神的負担になっていることもあり得ます。