そしてまた(2)(6)(7)のようにまさに、ストレスに強くなるにはという命題にぴったりのこともあります。
考えてみれば、これをすべてクリアーするのは、なかなか大変なことかもしれません。
精神疾患などの診断については、ご存知の方も多いと思いますが、従来診断、ICD10、DSM IVなどの診断基準があります。DSM IVはかなり専門的で複雑なところが多いので、ここでは省略します。このごろは労働災害の認定などでも、ICD10の診断基準を用いていることが多くなってきていますが、従来診断というのもそれなりに一般的には理解しやすいところがあって、まだ広く用いられています。
それぞれの診断基準はそれなりの特色もありますが、どれが絶対的にとは、なかなかいえませんし、それぞれの診断の比較対照ということも問題になって来ますが、単純に比較することはなかなか困難です。このことは、今回のマニュアルの主たる目的ではないので、とりあえず、それぞれの診断基準について簡単に説明しておきます。
従来診断というのは信頼度が低いということではないのですが、診る医師によって、一つの状態や疾病について診断が異なるということがよくあります。
(2) 精神的不健康とは
それはそれとして、従来診断的に精神的不健康を私なりに表12のように分けてみました。
蛇足になるかもしれませんが、精神疾患としないで、精神的不健康としたのは、もともともっているもので、発症した病気とはいえないものも含まれるからです。
精神疾患などの診断が難しいことの一つには、身体疾患のように、血液検査とかレントゲン検査などの結果を元にしてということができないものが多いからということにあります。心理テストなどはありますが、身体的基盤のない疾患が大部分ともいえます。