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シ 管理職うつ病

ス 昇進うつ病

管理職うつ病、昇進うつ病というのは同じものではありませんが、似たようなところもあります。管理職に昇進した後、うつ状態に陥るという例があります。一つには、監督者になって責任が重くなったことを負担に感じるということ。もう一つは、監督者になることが、最終目的ではないにしても、一つの目的を達したということで、ほっとして力が抜けてしまうという面もあるようです。必ずしも職場と関係のないこのような状態で、荷おろしうつ病とか、引越しうつ病という言葉もあります。これに関係して、ひとつのプロジェクトが終了した、省庁関係では苦労してやっと予算関係の仕事が終わったとたんにうつ状態になったという例を聞きますし、過去に自殺にまで至った労働災害事例もあります。前に、良いこともストレスになると言いましたが、これもそれに近いことのように思われます。

セ 出勤拒否症

出勤拒否症というのは、実は内容は様々だと考えられます。本当の意味での精神疾患が発症している場合もないとはいえませんが、先のコンピューター拒否症や、職場の人間関係や仕事のことで悩みがあって出勤できないという、いわゆるストレス状態が考えられるならば、まさにカウンセリング・マインドの問題でもあり、カウンセリングの対象となるのでしょう。

ソ 帰宅拒否症

帰宅拒否症については、むしろ家庭内の問題のことが多いようで、職場のストレスとは少し違う面がありますが、やはり、職員の問題として、職場でカウンセリングなどを考えていく必要があります。これも福祉の範囲ではあるからですし、仕事が円滑に進むためには、直接職場とは関係ないと突き放すことはできないと思います。

タ 昇進恐怖症

昇進恐怖症とか昇進拒否症などという言葉もあります。単に、勇気がないとか、引っ込み思案だなどと決めつけないで、何らかのカウンセリング的な対応が必要です。

 

 

 

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