細井ら(1991)は、高知県沿岸の13海岸における細菌数を調査するとともに、現地砂浜内の水質変化、室内実験による砂柱を通過した海水の水質変化と細菌数の変化を測定している。
その結果、現地砂浜における細菌数は25℃付近の温度と低栄養の状態でよく増殖し、これらの細菌の働きにより水中の有機物の無機化やアンモニア態窒素の硝化が起こっていることが確認されている。また、小松海岸において水位観測を行い、1潮汐で砂浜を出入りする水量(4.77m3)を求め、有機物除去能と硝化能を試算した結果、有機物分解能はCODで11.3g/m/tide、硝化能は窒素量で0.4g/m/tide程度と見積もっている。