古川ら(1999)1は砂浜構成砂の透水実験、現地砂浜における海水浸透の観測結果から、潮汐による砂浜への海水浸透の様子をモデル化し、人工海浜設計の代表的なパラメータである砂浜勾配と底質粒径との関係を解析している。 この結果によると、砂浜への浸透量は、海浜勾配を0.01、0.1、0.5と変化させた場合、中間の0.1の時に最も大きくなり、底質粒径については、粒径が大きいほど浸透量が多くなることを導いている。
古川ら(1999)1は砂浜構成砂の透水実験、現地砂浜における海水浸透の観測結果から、潮汐による砂浜への海水浸透の様子をモデル化し、人工海浜設計の代表的なパラメータである砂浜勾配と底質粒径との関係を解析している。
この結果によると、砂浜への浸透量は、海浜勾配を0.01、0.1、0.5と変化させた場合、中間の0.1の時に最も大きくなり、底質粒径については、粒径が大きいほど浸透量が多くなることを導いている。
表3.7 モデル海浜の計算ケースと浸透量
以上のように、潮汐によって砂浜を出入りする海水の量は、干満差が大きく、海浜勾配は0.1程度で、構成砂の粒径が大きいほど多くなるものと考えられる。ただし、粒径については余り大きくなると、濾過材としての機能を果たさなくなるので、単純に粒径を大きくすれば良いということではないと考えられるが、濾過補足の効率と粒径との関係についての研究例は確認出来なかった。 1 古川恵太他(1999):砂浜の水質浄化機構の現地観測とそのモデル化。港湾技研資料、No.928、25p.
以上のように、潮汐によって砂浜を出入りする海水の量は、干満差が大きく、海浜勾配は0.1程度で、構成砂の粒径が大きいほど多くなるものと考えられる。ただし、粒径については余り大きくなると、濾過材としての機能を果たさなくなるので、単純に粒径を大きくすれば良いということではないと考えられるが、濾過補足の効率と粒径との関係についての研究例は確認出来なかった。
1 古川恵太他(1999):砂浜の水質浄化機構の現地観測とそのモデル化。港湾技研資料、No.928、25p.
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