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【幼稚仔魚育成場としての砂浜について】

木下(1998)は、砂浜の砕波帯における仔稚魚の出現状況を整理して、250種以上の仔稚魚の生息を確認している。また、砂浜海岸の汀線付近、沿岸域、沖合域の仔稚魚の優占種を比較し、汀線域の種組成はカタクチイワシが優占する沿岸域および沖合域とは異なる仔稚魚群集を構成していることを報告している。

 

表3.4 海域毎の仔稚魚優占種の比較

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【鹿島灘における稚仔分布の事例】

大方・石川(1979)は、2〜7月の鹿島灘において水深5m、10m、15mのそれぞれの水深帯からビームトロールにより採集した幼稚仔魚の水深別分布を整理し、5〜15mの広い水深帯に分布する種が最も多いものの、汀線に近い5m水深帯にのみ出現する種が存在することを示している。

 

表3.5 砂浜浅海域に出現する魚類の水深別分布

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