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【底生生物相:大阪府阪南市尾崎港南側砂浜における調査例】

鍋島ら(1993)1は、阪南市尾崎港周辺の垂直護岸、消波ブロック護岸および砂浜部における生物相を調査している。生物採取は上層(CDL+0.7m)、中層(CDL-0.8m)、下層(CDL-2.3m)から行っている。

・砂浜では、年間143種が出現したが、護岸と較べると半分程度の出現種数で、個体数、湿重量についても砂浜は護岸よりも少ない、

・分類群別組成では軟体動物が護岸と比較して少なく、節足動物が多くなる、

・上層から下層にかけての帯状分布のパターンは、ヒメスナホリムシ→貧毛類→Pseudopolydora sp.(多毛類)→マルソコエビという群集組成を示した、ことなどを報告している。

 

表3.1 砂浜における個体数と湿重量における優占種

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1 鍋島ら(1993):第一節 垂直護岸・消波ブロック護岸および砂浜における生物相の特徴。「渚の環境構造とその役割に関する調査研究報告書」、pp.27-53、大阪府水産試験場・近畿大学

 

 

 

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