夏季の水温については28℃以下が制限となっており、これ以上になると枯死するものと考えられる。
塩分は、種子の発芽段階では低塩分が適しているとされているが、年間をとおしてみると、17psu以下が生育の目安と考えられる。
光量については、アマモの生育場所における実測事例からみると、濃密分布域が形成されている40μE/m2/s程度以上が条件になるものと考えられる。
また、アマモは砂泥域に根で着生しているため、波等による大きな砂面変動は残存率を退化させるとされている。さらに、流速についてもあまり大きくない場所が適しているとされており、6cm/s程度以下が適値と考えられる。
コアマモは、アマモよりも浅い海域(干潟)に生育する。その他の生育条件については、十分な知見が得られなかったが、新崎6),7)によると、発芽の塩分条件はアマモと同一で、アマモよりもさらに環境変動の大きい水域でも生育するとされている。