34. 直接法は極めて効果的
南平師範高等専科学校 822 内田正子
3年英語科専攻の学生34名学級を4クラスと、夜間各120分2クラス担当。当該学生は第2外国語の必修科目としての位置づけで学習。各クラス7課から10課を終了していたが、修得していず、第1課から復習している状況。聴解は、全面的に不可。復習部分は、英語、中国語を用いて進め、現在は完全な直接法。歌唱テープ、副教材を少々持参したが、それらを用いる余裕なし。夜間の授業は、2年位学んで来た学生。教員を対象。テキストは標準日語下。昼が完全な初級なので夜は自分で日本事情、聴解、文法、語いの教材を作り、楽しめる工夫をしている。結果多忙。コピー・印刷は希望通りにして貰え、私としては、日本の高校・大学と変わらぬ自由さで受け入れて貰っている。
従来、日本人教師2名だったのを2000年より私1人。2年学習の学生は殆ど2001年1月で卒業。以後のカリキュラム及び日本人教師の招聘については不確実か。学校に日語の資料なし。日本語のソフトがあれば、学校のコンピューター使用可能。自室でも使用可能。
直接法は極めて効果的。中国語を知っていることより、国文法の知識は、彼等の学習に役立つ。特に夜間授業では正確な国文法の説明が必要。
35. 不自由な、教材の印刷
青島東方外国語学院 651 高木理美子
2000年5月に創立四周年を迎えた私立の学校で、日語科は現在西校(2000年9月に開校)に1年生5クラス、2年生2クラスがある。私は東校に勤務しており、9月からは1年の大専5時間、中専5時間、2年生1クラス4時間を担当している。東校の1年生はいずれも2000年4月入学で、私の学校でも変則的な学年である。レンガ造りの平屋建ての教室でパソコンはあるが、そのほかの教育機器は皆無といっていい。テストの印刷も以前のガリ版刷りのように、手書きの、しかもよく写らないペラペラの薄い紙を使用している。コピー機も事務室の奥まった所に置いてあり、自由に使えない。現在1年生は「日語初歩」を、2年生はこれを終えて「日語会話」を使用して、会話の授業をしている。
3月赴任してすぐ担当したのは、卒業を7月に控えた学生達で、かなり力もついていたので、5月からは「なめらか日本語会話」(アルク)と、俳句、詩、短歌など韻文を自主教材として取り扱った。「なめらか…」の方はとても好評で、日常的な会話にとても興味をもったようである。また、俳句は古典俳句の鑑賞だけでなく、学生自身にも俳句をつくらせた。さらに詩、短歌へとすすみ、最終的には百人一首の歌の鑑賞をした。ひとり一首ずつ調べさせ、授業のしめくくりとして発表会をもった。最後に手作りのかるたで「かるた会」を行い、自分の担当した歌の読み手となって、節をつけて朗々と(?)よみあげ、楽しい最後の授業となった。
全くの初歩の「あいうえお」からの指導もそれなりにやりがいもあったが、私のように中国語のできない教師にとっては、やはり二年目ぐらいの学生の方が日本の文化、事情等日本語を語る時間が多くとれてやりやすいように思われる。