32. せっかくの日本語学習が将来につながるように
常州旅游学校 802 清水有
職業高校の一課程として日語科があり、私は1年生50名のクラスを2クラス、週12時間担当している。「標準日本語初級」を最初から授業し、慣れるにつれ生徒たちは騒々しくなってきた。50名は外国語学習にとって最悪である。中学から上級中学への進学の折、最優秀生徒は省常中とかに進学しており、その学校は数学オリンピックで金賞を得た生徒を出したことを誇りとしている。当旅游学校日語科の少数の男子は学習意欲があまりない。大多数の女子は純真、純情、中には非常によく励む、できる生徒たちがいる。しかし授業で範読の後をつけさせて音読するとき、口まねだけをしていて、書いてある意味までは考えられない。高1とはその程度なのだろうか。ほとんどの生徒は予習などしてこない。下手をすると教室でも教科書も開かない。しかし、時間をつくって、会話など生徒達に2、3名ずつで各自やらせると教室中喜んで励む。見ていても嬉しくなる。机間巡視して発音、音調、アクセント等訂正してまわる。優れた生徒たちに、皆の前でやらせると思わず拍手が起こる。
ペーパーテストは今までのところ、期中考試の成績も悪くない。中にはとてもよく覚えている子たちがいて感心させられる。こうして高校段階で日本語学習した生徒たちの将来はどうなっていくのだろう。せっかく努力して日本語を習得していくのだから、将来進学に、あるいは就職にとつながっていて欲しい。つなげてあげるのが大人の責任ではないだろうか。
33. 教科書がなく教材づくりで負担大
曲阜師範大学 824 柳川幸子
本学は、どの学部も自習時間が決まっていて、自習しなくてはならないなど厳しいが、外国語学部は特に厳しく、カリキュラムが目一杯である。夜も自習があり、自由時間はほとんど無い。学生は良く勉強している。
現在日語科は3年制の単科である。学生募集が1年おきなので、1年生(2クラス、20人程度)と3年生(1クラス、17人)の二学年三クラス。3年生はかなりの日本語力を身につけている。12月の日本語能力試験は全員1級を受験した。(自校生一人を除く)
今年度、日語科では3年制から4年制への変更を申請。ほぼ、許可される見通し。そうなれば、来年度より毎年、学生を募集することとなる。
日語科の教員は、私を含めて6人。中国人教員が5人。第2外国語で日語を選択する学生が多いなどの理由から、担当時間が多く、余裕が無い。主任の先生は日本滞在経験が11年と長く、相談をしやすい。
私は3年生の8時間を担当。「視析」「閲読と作文」という講座名だが、内容は担当者に任されている。生の日本語を教える役割を要求されていると考えるべきか。教科書は無く、日本で事前に準備したものも含め教材作りなど、金銭面で少々負担が大きい。11月は、日語科の先生方からの依頼により、1級試験の補習を週2時間行った。本学の学生には補習が必要。後期からは、1年生の授業も入る予定。