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ところが、この言葉も常時使用していると次第に効果もなくなるので、この頃の子どもの成長は早く、成長とともに危険の理由づけをして「しつけ」をしていくことが望まれます。たとえば、「危ない!」「だめ!」に続く言葉として、「危ないからね」「痛いよ」などと一言つけ加えていくことも重要なことです。

このように乳児期の安全管理は、全面的に保護者や保育士の双肩にかかっており、安全環境・環境構成に対する細心の注意と個人の日々の研鑽と資質の向上が求められることは当然であり、保護者への安全教育の啓蒙活動も必要になります(資料4)。

 

誤飲事故の予防と対策

乳児や3歳未満児は、異物の誤飲事故も多いことがあり、集団保育の留意事項としては、下記のような事項を保育所の誤飲マニュアルとして準備しておくとよいようです。

・乾燥した豆類(ピーナッツ、大豆)は5歳までは食べさせない。

・保育所行事の「節分」のときに、豆をまかない、食べさせない。豆類は気管に入ると、そこでふやけて無気肺の原因になる。開胸手術をしないと取り出せなくなることがある。

・「鏡開き」の行事では餅を入れない。

・0歳児のいる室内には、直径32mm以下(35ミリ判のフィルムケースの口径は32mmあり、それ以下のサイズは飲む)の小さな物「鈴」、「どんぐり」、「ビーズ」「コイン」などを置かない。

・お手玉の破れかけている物や、「鈴」・「大豆」などが入っている玩具の接着部分のテープや糸がとれていたり切れかかっているものがあれば、すぐに補修する。

 

 

 

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