(5) 実施上の課題
乳児保育は、今最善の方法で実施することができるようになってきました。しかし、これで良いということは言えません。両親の愛に守られて初めて、保育士にゆだねられ命を預かることが可能だと思います。いつの時代でも保育は、家庭養育の補完と、人間の人格形成の大切な時期に関わる仕事であることに変わりありません。このことをしっかりと心に刻み保育にあたりたいと思います。
(6) 乳児の入園時面接のポイント
(保育環境を知ってもらう)
保育所全体を案内し、環境を知ってもらいます。配属のクラスで赤ちゃんを見るかたわら、保育室を知っていただきます。
家庭調査表に記入してもらい、生育歴を詳しくお聞きします。母親の就労時間、通勤時間などを聞き、保育時間を検討します。まず基本は、あくまで就労時間ですが、いろいろの事情での話し合いをなるべく子どもの側に立って、父母の協力、祖父母のフォローがどの程度可能か、よく打ち合わせ、納得していただくようにじっくりとお話します。また、連絡方法、登所・降所の時間、誰がするのかなど詳しく記入していただきます。離乳食については、栄養士をまじえて、受け入れがスムーズに行くようにします(離乳食調査表に記入します)。また、就労までに日にちがあれば、母子登園をしながら、無理なく母子分離にもっていきます。母親の気持ちが直接響くこの時期を大切にすることで、あとの保育がスムーズにいくと確信しています。