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それとは反対に、入所前には紙オムツであったのが、布オムツの良さを見直して、改めて準備されるということもあり、保育所では、布を基本としながら、母親の声も大切にし、布の良さ、紙の便利さを併用し、子どもにとってよいものをと、保育所での使用をすすめ、お洗濯を母親に担ってもらっています。

・おんぶとだっこ

0歳児担当の保育士の保育は、おんぶひもなしには済みません。背中に誰かがくっついています。背中が何より安定するのですね。体がくっついていることに、安心感をもってくれます。そして手が自由になるということは、なによりよいことです。この2つは、おんぶの保育をすると分かります。若い保育士も先輩保育士の保育姿勢に倣っています。

・長時間保育の要望

0歳児の長時間保育は、できることならしたくないと思っていました。しかし、さまざまな事情でやむをえず受ける場合があります。特に、最近父母の労働が長時間になることが多く、延長保育の要望が多くなりました。0歳児期から週の大半を10〜11時間保育所で過ごす子が増えてきました。長時間保育は心身の疲れや、依存の欲求が出てきます。甘えや淋しい気持ちをまるごと受け止め、安定して過ごせるよう配慮しています。見慣れた保育士と過ごせるように、また、担任でなくても、普段からよく触れ合っていたり、保育士同士、申しおくりを密にして、チームワークで対応しています。

 

(4) 担当保育士の意見

社会や、家庭からのさまざまな要望に応える必要を痛感し、親への支援を重視するあまり、中心に置くべき子どもの思いが軽視されることにならないよう、常に子どもの代弁者としての立場を忘れず、親との対応を続けていく努力が必要だと感じています。

 

 

 

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