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<排泄>

排泄は、身体の中の老廃物を体外に出し、人間が健康でいられるための重要な働きで、食事と同じくらいの比重をかけて援助しなければなりません。

私の園では、布おむつを使用しています。乳児は腹式呼吸なのでしめつけないよう、おむつカバーはゆるやかに止めるように配慮しています。一人ひとりの排泄状況も違います。間隔の長い子、短い子、量の多い子、少ない子等々、排泄間隔の個人差を把握することが大切です。

また、環境によっても左右されます。身体の調子が悪く、例えば、発熱の前などは頻繁にお漏らしをします。

逆に、緊張している時や存分に身体を動かして遊んでいる時は、あまり漏らすことがありません。排泄は身体のバロメーターでもあります。一人ひとりの排泄表を作成し、1か月間くらいを目安に便器に出た時間とパンツに失敗した時間を記録し、間隔を把握します。何時もこの時間に失敗していれば、その時間よりも少し早めに促してみるようにしていきます。ささげて出た時は、オーバーなくらい心から誉めてやり、失敗した時は、「しっこ出たね、よかったね」といってパンツを替え、快い感覚が育つようにします。時間がきたらトイレに連れて行く、失敗したから替えれば良いといった安易な考えで、排泄の習慣づけをしてはいけないと思います。あまり急いで習慣づけようと思わないで、その子に合った援助をします。出てから言う子、じっと立ち止まっている子、隅の方に行って大便をする子等々、一人ひとりの訴えている様子を知っておかなければなりません。

 

 

 

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