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入園面接のポイント

家庭でゆっくりと一対一で保育してもらっていた子どもが、母親と離れて集団の場へと移行してきます。

集団の場という現実は、欲求の充足ができないままその時その瞬間を過ぎることもあるかもしれません。すると、その子の内面性(心情、意欲、態度)の育ちを見逃してしまう恐れもあります。例えば0、1、2歳児は敏感に様々な変化を肌で感じ、毛穴で吸収しています。抱き方、授乳の仕方、声音、関わっている保育士の心までも汲み取り、時には「はっ」とすることもあります。

その子が家庭でどのような生活を過ごしていたか、一人ひとりの生活実態、健康状態、習癖などをしっかり聞いて、その子を理解しておかなければなりません。

また、保育園の保育目標、保育理念を具体的に事例をまじえながら話して、コミュニケーションを取り、信頼関係をつくって安心して働いていただくよう説明をしながら、母親の育児に対する姿勢を把握しておくようにします。

 

保育園の受け入れ(慣らし保育)

子どもが、保育園の生活に無理なく慣れるように保護者に協力をお願いします。入園当初は、9時20分までには登園していただき、その子にとって負担にならない程度の集団生活を体験します。そして、その時々の適切な関わりの中で乳児の欲求を充足し、徐々に保育士との信頼関係を築き上げていくことを第一に考えています。

最近の母親は、育休明けの1か月前に入園を希望して、ゆっくりと集団の中へ慣らしていく人が多くなりました。その方が母子共に心身に負担をかけないで、情緒不安定による発熱なども防げるのではないでしょうか。

 

 

 

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