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乳児クラスは全員出席の日が少ないのでは、と思うほど誰かが病気や体調不良で欠席しています(ちょうど母親からの抗体免疫がなくなる時期からの入園が多いせいかもしれません)。鼻水、微熱、2〜3回の下痢程度なら登園し、時には解熱剤を使用しての登園も度々です。集団生活では体力のない子どもはすぐに病気をもらいがちです。他の子どもへの感染を心配しながらも、よほど悪くないかぎりは「家庭で見て下さい」とは言えない場合が多いのです。

「病院で診ていただき、登園の可否を医師に聞いて下さい」と伝えても、「これくらいだったら行っても良いと言われました」と登園し、時には「親だって困るだろうから」と医師までが「親の立場を重視してどうするの!」と腹立たしい思いをしたこともあります。軽いうちに治せば早く治り、他の子どもへの感染も防げたのにと思うこともあります。

ぐずったり、泣いたりする子どもを見ると、「毎日保育園生活しているのだから、体調の悪い時ぐらい親の側でのんびりさせてあげてよ」と叫びたい思いもしますが、お母さんは職場で辛い思いをされているのだと思うと、なかなか言えません。できるだけ見てあげようという気持ちになってしまいます。

登園時には表情や父や母との離れ具合を、日中は食欲、遊びの様子、保育士との関わり、午睡時の状態(泣いたり、ひどい咳が出ている、いつもより長い時間寝ている)など、普段との様子の違いを常に観察して把握することを心がけています。

体調の悪い時は戸外あそびをやめて、室内あそびにしたり、目覚めるまで寝かせて安静にさせたり、抱いて欲しいなどの要求には応じてあげ、長い保育時間が少しでも短く感じられるように配慮しています。

 

 

 

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