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それに、わからないことを尋ねたりすることもなくなっています。父親や母親を考えた場合、特に母親の子育てに対する価値観の変化が大きいと思われます。

一方、父親の方は、保育園への送迎や行事への参加等、頑張っている人が増えている傾向にあります。乳児の生活も24時間の流れのなかで保育を実践するように、保護者へもそれが必要なのかもしれません。また、乳児の月齢が低ければ低いほど関わり方がわからず、親の方が精神的にまいってしまう場合もありますので、様子を見ながら、どう子どもを育てていきたいのか、親の思いを理解し、共に子育てのパートナーとして、焦らず一歩一歩、歩んでいくことが大切と思います。

 

3. 職員の協力、連携

誕生してのこの1年間は、乳児の仕草もかわいらしく、エネルギッシュで毎日目を見張る成長ぶりです。その反面、個人差、月齢差も大きいだけに一人ひとりをはぐくむ保育がとても大切です。そしてそれは難しいことです。

ことばで自分の意志が伝えられない分、顔の表情や視線や声、泣き方、喃語、片言、指さし等、乳児の行動から生理的な欲求、情緒的なことをキャッチして対応することが保育のポイントとなります。特に生後2か月〜4か月児は、首もすわらない状態ですし、生活も不安定で、乳児のリズムを把握することへも細やかな洞察力が必要です。やはり乳児経験の長い保育士のリードの下、保育を進めることになりますが、一緒に保育に関わる若い(経験の浅い)保育士は、低月齢児のサインを読み取ることに苦心している様子です。

 

 

 

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