子どもの健康状態によっては、保育しながら経過をみて、場合によっては連絡を入れることを保護者にあらかじめ伝えておきましょう。または、保護者の方から問い合わせの電話をもらうのもよいでしょう。いずれにしても、職場での保護者の立場も考慮しながら対応したいものです。
○保育中の変化をどうとらえるか
先に、子どもの健康観察においては、「いつもとちがう」、「アレッ」と思う状態に気づくことが大切であると述べました。
毎日、意識的に子どもにかかわっている保育者は、普段とのちがいに容易に気づくことでしょう。次に、他の症状はどうなのか注意深くみます。そして、全体としてはどうなのかを判断することになります。
つまり、発熱していることに気づいたとします。他の症状は、発疹は、と、ひとつひとつ確認しながら、機嫌、顔色、活動性(元気さ)、哺乳力など諸々の状態を合わせて全体的状態をとらえることです。
発熱はしていても、元気で機嫌もよく、他に気になる症状がなければ、多少経過をみることも可能でしょうし、逆に、微熱であっても嘔吐や下痢をくり返すなどの状態では、早めに受診をさせたいものです。
4. 感染症の予防
産休明けからの乳児は、ほとんどがまだ予防接種を何も受けていません。生後2〜3か月は母体からの免疫で守られていますが、結核や百日咳のように母子間の免疫物質の移行ができないものもあり、集団保育における感染予防は大切です。