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D 事故・救急

乳児の事故で多いのは誤飲であり、1歳を過ぎると水の事故が多くなります。その他怪我や打撲などはこの年齢の頃の特徴です。事故には十分に目を光らせなければなりませんが、いざというときの救急処置については、保育園にかかわるすべての人達が普段からその知識と技術を身につけておかなければなりません。そして側にいる誰かがその場で処置しなければならないのです。代表的なのは呼吸停止・誤飲・怪我による出血などがあります。いずれも時間がたつほどに生命に危険が及ぶのですから、蘇生法の心臓マッサージ、誤飲のときの処置などについては、普段から勉強しておく必要があります。

 

E 病気

保育園では、その症状によって親へ連絡したり、救急車を呼ぶ、近くの医者に走るなどしますが、0歳、1歳に見られる「腸重積症」については普段からその知識をもっていなければなりません。これはあるとき突然腸の一部分が重なり合うので腹痛のため激しく泣き、足をお腹の方に引き寄せます。そして吐き、時間がたつほどに血便も出ます。この病気は突然起こり、それと気がつけば治療方法が簡単なのです。症状から病気がはっきりしているので知っておきましょう。

乳幼児突然死症候群(SIDS)は2歳頃までの子どもで、殊に4〜5ヵ月の頃に多く見られます。原因ははっきりしないのでこのような病名がつけられています。ただし死亡前の状況として、うつぶせ寝であったこと、人工栄養、厚着などが挙げられるので、予防としてはうつぶせに寝かせないということです。

アトピー性皮膚炎は皮膚の治療が主です。皮膚を石鹸でよく洗い、保湿成分のあるクリームを塗って肌を保護し、かゆみの強いときはステロイド剤などを使用します。もし特定の食べ物をとることで症状が激しくなるときは、その食べ物を除去することが行われています。

 

 

 

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