日本財団 図書館


C 感染症

子どもの病気で一番注意しなければならないのが感染症です。というのは、一人が感染症にかかると、それはまたたくまに園児全体に影響が及ぶからです。しかし現在かかっている病気が感染症かどうかを判断するのは大変難しいことです。というのは大抵の場合、始めはかぜのような症状で、典型的な発疹や発熱などが見られないことがあるからです。そこで感染症に注意するためには現在保育園の地区で何か病気が流行っていないかという情報を入手しておくことです。誰かが「はしか」にかかれば、その後は子どもの症状を早くからはしかではないかということで見守り、親に連絡することも出来ます。そこで情報を入手するには、朝夕の親との接触のときの何気ない会話からのことがあります。「この頃は、はしかが流行っているようです」とか、「隣の子どもが手足口病にかかった」などが案外と感染症の流行を先取りできます。

また日本全体では「定点観測」というのが行われています。これは開業医が感染症を診察したとき、これを1週間ごとに中央機関へ報告しているので、その全国結果が間もなく保健所や医師会などに届けられます。それを入手できれば、この地方で何が流行っているかを知ることが出来ます。

感染症にかかったときには、その病気にもよりますが登園は出来ません。また何時登園してよいかについては医師の診断書が必要になるものもあります。感染症は一人だけの問題ではなく、それが園全体の子ども達に関係することなので、登園に当たっては主治医や嘱託医などの意見を聞くようにします。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION