朝早く起きることから始めて夜早く寝るように、親に理解してもらう必要があります。
ニ) 衣服−将来に向けての健康づくりの基本は、環境温度に対してからだが如何に抵抗できるかということです。生後半年頃からなるべく薄着の習慣をつけて、からだをこする昔からの乾布摩擦などを取り入れていきましょう。しかしこのような健康づくりをするに当たっては、子どもには個人差があるので、無理をしないで、子どもの機嫌がよい範囲内に止めます。
C 育てるより育つ
保育という言葉は保護して育てるという意味ですが、「育てる」という言葉からは、どうやって育てるかということが疑問になります。そうなるとそこにいろいろな方法論がでてきます。確かにこれも大切なことです。子どもの発育を知って普段どのように手を差し延べるかという知識や技術も必要です。その上にたっての保育になるわけですが、あまりにも育てようという気持ちが出てくると、育っていく子どもを見失いがちです。
子どもと大人の違うところは、子どもは環境から多くのことを吸収して学びながら育っていきます。乳児は昼と夜の変化や環境から、また保育士さんのやさしい目などを五感で受けながら育っていきます。赤ちゃんが可愛いという気持ちを大切にして語りかけたり、抱っこし頬ずりし、そして明るく楽しい保育室を用意することです。赤ちゃんは分からないようであっても、そのような雰囲気をそのまま受け取りながら心は育っていきます。食事の与え方、衣服の着せ方、散歩のときの注意などは必要なことで、育てるということの一部ではありますが、心は子どもが環境や雰囲気から感じ取りながら育っていくのです。