乳児期には、ボウルビィの学説をまつまでもなく母親による育児が大切ですが、それに社会的親である保育者の知性と愛情豊かな保育が加われば、子どもの成長・発達に大いに役立つに違いありません。
保育制度改革にともなって、乳児保育は一般化されました。どの保育所でも、乳児を保育することが当たり前の時代になったのです。しかし、保育所は、ただ赤ちゃんを預かればよいというものではありません。乳児保育に必要なのは、高度な保育技術と福祉の理念です。
この本には、先駆的に、そして長年にわたって乳児保育にたずさわってこられた保育所の実践が収録されています。これらの貴重な知識や体験の記録を熟読して、今後の保育にお役立ていただければ幸いです。