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(10) 検札、車内での金銭の授受

検札では、切符を拝見する旨はっきりと告げ、協力を得ます。その際、

→「どちらまで行かれますか」など、声をかければ旅行者の不安が緩和されます。

車内での金銭の授受は、前出の(4)金銭の授受を参考にして下さい。

 

(11) 駅での乗り換えの配慮

留意点

● 乗り換えを伴う移動や、行き慣れていない場所での移動は不安です。誘導される場合、改札を出たらおしまいではなく、安全な移動の連続性が確保されている必要があります。

● 鉄道の乗り換え、鉄道からバス、タクシーへの乗り換えなど、視覚に障害のあるお客さまが不安を感じている境界領域の課題を解決する必要があります。

 

駅構内でなくても、バス停やタクシー乗り場が近い場合は、案内するようにします。

 

お隣同士の連携プレー

複数の路線が乗り入れる乗り換え駅では、「次に利用する鉄道会社の改札口まで案内する」など、事業者同士でどの範囲まで案内するかのルールを決めているところもあります。

 

実技を行う場合

視覚に障害があるお客さまの誘導方法の練習は、研修施設等の内部で行う事ができます。通路、階段、エレベーター等を利用し、2人一組で、誘導する側、される側の体験をします。

誘導の目的は安全に効率的に、そして安心して目的の場所に行けるようにすることです。視覚が遮られることの不安や、誘導方法が的確で信頼できる人と歩くことの安心感を実感して下さい。

駅などを利用した実技(街路、通路、トイレ、階段、エスカレーター、エレベーター、切符の購入から実際の乗車まで)および車両を利用した実技(鉄軌道車両、バス車両、自動車)を必要に応じて実施すると、マニュアルだけで学習するよりも理解が深まります。実際の利用の流れ(例:券売機→改札→ホーム→車両)を意識すると効果的です。また、白杖、アイマスク(購入しても数百円程度)等を借用することもできます。情報提供等の協力が得られる団体は、<参考文献および資料編>を参照してください。

 

 

 

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